表情豊かな首なし騎士。わかりやすいポンコツ
◆ 廃教会道中 ◆
「先程は本当に、此方の暴走であのようなことをしてしまい、申し訳ありませぬ……」
「んっ、大丈夫。強い人と戦えて楽しかった。またやりたい」
「大丈夫ですわ! 死を覚悟の上でしたもの! それに上には上が居ると思い知りましたわ……また今度、お手合わせをお願い致しますわ!」
「此方で宜しければ、何時でもお相手させて頂きます!」
「んっ!」
「ええ、その時は今度こそ負けませんわ!」
ペルちゃんとレーナちゃん先輩が合流出来たし、姫千代さんとも和解出来たし、うんうん……良かった良かった。レーナちゃん先輩が問答無用で魔砲を一発ぶっぱなったらどうしようかと思った。姫千代さん1レベルに戻っちゃったから、ステータスがそんなに高くないんだよね。ちなみにフリオニールと姫千代さんのステータスはこんな感じ。
・ステータス
【名前】フリオニール
【レベル】1
【属性】ボス属性・不死属性・無形系・中型
【性別】男性
【職業】首なし騎士
【カルマ値】-150(罪人)
【HP】10,000
【SP】4,400
【NP】5
【STR】110
【AGI】50
【TEC】44
【VIT】288
【MAG】4
【MND】199
【スキル】
【騎士道】
・シールドバッシュ
・チャージ
・カウンターストライク
・ハイガード
・エナジーライト【MP20%】
【首なし騎士】
・鎧完全修復【NP5】
・霊体化【NP3】
・魔神崇拝【パッシブ】
【装備スキル(斧)】
・処刑【敵HPが10%以下で発動可能】【ボス無効】
【装備】
右手:処刑戦斧+12
左手:★ホ・タテ【アバ:重騎士の大盾・青銅色】
頭:不可【アバ:魔神に祝福された青銅色のフルプレートアーマー【解除不可】】
体1:魔神に祝福された青銅色のフルプレートアーマー【解除不可】
体2:フリオニールの魂【不死属性】
足:魔神に祝福された青銅色のフルプレートアーマー【解除不可】
アクセサリー【指】:不可
アクセサリー【腕】:不可
アクセサリー【首】:不可
アクセサリー【他】:不可
・ステータス
【名前】
【レベル】1
【属性】ボス属性・不死属性・悪魔系・中型
【性別】女性・隠れ妖狐【悪魔系】
【職業】★★戦巫女姫 ★★剣豪 ★★隠れ妖狐
【カルマ値】-700(滅国の罪)
【HP】9,999
【MP】50
【印】10
【STR】35+200
【AGI】35+200
【TEC】35+400
【VIT】35+200
【MAG】4
【MND】4
【スキル】
【剣術無双】
・滅鬼斬【MP10%】【不死・悪魔特効】【念属性特効】
・百花乱舞【発動毎にMP5%】
・真円斬【MP10%】【範囲攻撃】
・一刀断鉄【MP20%】【即死】
・殺意ノ波動【MP5%】【範囲攻撃打ち消し】
・剣術無双【パッシブ:AGI+200、TEC+400】
【隠れ妖狐】
・妖狐化【面を被ると発動】【全ステータス3倍】【常時HP減少】
・怪力【パッシブ:STR+200】
・剛体【パッシブ:VIT+200】
・傾国【パッシブ:カルマ値-500】
・妖力【パッシブ:レベルの50倍MP上昇】
・魔神崇拝・狂【パッシブ:カルマ下限値-200】
【戦巫女姫】
・水月【印 1】【回避・瞬間移動】
・克己【印 1】【回復・状態異常】
・明鏡止水【印 1】【回復・MP50%回復】
・戦意向上【敵を倒す毎に印 1 回復】
【装備スキル(主武器として使用時のみ)】
・無双緋影【HP50%】【攻撃時、緋色の斬撃が飛ぶようになる】
【装備】
主:★★狂桜大納言
副:★★首斬緋影御前
頭:戦巫女の鉢金・黒
体1:戦巫女姫装束・黒
体2:さらし
足:戦巫女の草履
アクセサリー【指】:★★母妖狐の形見【明鏡止水】【水月】
アクセサリー【腕】:★★戦鬼の篭手【克己】【戦意向上】
アクセサリー【首】:★★無病息災・鶴折り紙のお守り【状態異常回復速度+1000%】
アクセサリー【他】:★★黒狐の面【妖狐化】
どうしてこの化け物にどん太が勝てたんですか?
どうして、この化け物に、どん太が勝てたんですか?????
そりゃあバビロンちゃんも勝てて驚くわ、こんなの普通勝てるわけないじゃん! しかもさっきまでレベル125もあったんだよこの人?! これでレベル1?! ふざけんなよマジで……。種族隠れ妖狐って、そのお面被ると妖狐化するのこの人……。尻尾も耳もないけど、妖狐の力を全部そのお面に隠していらっしゃるんですか……。ところでもしかして、国とか滅ぼしてらっしゃる? 滅ぼしてますよねこの人?
え? フリオニール? こんなの死んで当然でしょ、そりゃ死ぬわ。っていうかこの人もこの人でバビロンちゃんに祝福された鎧着てるし、マジで何者なの? 罪人っては書かれてるけど……。何をやらかしたらこんなんなるのよ。
「ところでそのヘルム、ちゃんと装備してる意味ある?」
『(´;ω;`)』
「ないのね……」
『_| ̄| ○』
「油断すると取れるのね……」
フリオニールはこんな感じでずーっと顔文字で話をしてくるからね。しかも意外になんか可愛い顔文字選んでくるのがちょっと腹立つ……! 覗きで死んだくせに……!
フリオニールはさすがに頭が無い状態で活動させるのはマズいから、どうにか全身鎧ってことを活かして誤魔化せないかって思ってとりあえずセットのヘルムが落ちてたから被せたんだけど、装備効果は発揮されないけども、一応フルプレートの騎士に見えんこともないなっていうぐらいには誤魔化せた。油断すると取れるらしいんで、是非気を引き締めて全力で取れんように頑張っといてくれ。
「ところで姫千代さん。耳と尻尾は?」
「な、ななななな、なんのことでございますかぁーーーー??!!」
「うっわわかりやすい……」
「こっちも、油断すると、出る……」
「狐の耳と、人魂で尻尾を模したものが出ますのね~……」
「ああああああ此方の、此方の、見られた、見られた……死にまする」
「もう死んでるから死なないで貰って……」
「およよよよ……」
姫千代さんも油断すると、黒い狐の耳と狐の尻尾を模した人魂の尾っぽが出てくるのか。なんとも油断ならない2人だわ……。ぴょこっと出てきたらあっという間に注目されちゃうね。ジッとしてても目つきの悪いギロッと睨んでくるような綺麗なお顔の美人さんだから、これもこれで注目されそうだわ……。この人リスクの塊だな……?!
あ、ちなみに武器はもう既に二人共適当に与えておいた。フリオニールにはペルちゃんが『初敗北祝い』と称して処刑戦斧+12をくれた……。え、それが理由でいいの、いいんか……?! 貰っちゃうぞ……?! 実際これの処理に困ってたから、いっそ私が使ってくれたほうがペルちゃんとしても嬉しいらしい。そういうことなら、ありがたく……ほら使えよ、覗き魔。
姫千代さんには、はい。あの妖刀を預けておきました。今お持ちの妖刀、
「おにーちゃん」
『Σ(´∀`;)』
「フリオニールだから、おにーちゃん。今日からおにーちゃん」
「じゃあわたくしも、おにーちゃんとお呼びしますわね!」
「元覗き魔の変態だよ?! これが、おにーちゃんでいいの?!」
「男はみんな変態。だから大丈夫」
「私もっ、おにーちゃんって呼びます!」
「リアちゃん、これは変態不審者って呼んでも良いんだよ? 良いんだよ?」
『(*´∀`*)』
「ペルちゃん達におにーちゃんって呼ばれて喜んでんじゃねえぞ変態おら!」
『(´;ω;`)』
『わんわんっ! (気を落とさないで! もふもふして元気出して!)』
「故意じゃないんですからっ、いつまでもそれ扱いじゃ可哀想ですよっ!」
「そうそう。これからきっと、仲良くやってく」
「…………(そわそわ)」
そんなわけで、フリオニールの愛称が決まりましたおにーちゃんです……。頭が無いし喋ってこないのに、こいつが一番表情豊かな気がしてなんっか、なんっか……!!! こう、さあ!?
で? 姫千代さん……。なんでそわそわしてるのかな~? 本当わかりやすいな、この人も!!
「ちーちゃん」
「ちーちゃん!? 此方は、ちーちゃんで御座いますかっ!?」
「千代さん、でもよろしくって?」
「此方は周りには、お千代と呼ばれておりましたっ!」
「じゃあ千代さんだわ!」
「ちーちゃん」
「私は、千代さんでっ!! ちょっとそう呼ぶ勇気がないですっ」
『わん!! (狐のお姉さん!)』
姫千代さんは千代さんで。お千代だと、なーーーんか私の魔術が何かしら暴発しそうなワードなんだよねぇ! 『落ちよ』で何か起動しそう、しそうじゃない?! あ、おにーちゃんがどう呼ぼうかなーって悩んでるわ。こっち来て、考え込む仕草をして……。どうする気なんだろ?
「おにーちゃんは? どうすんの?」
「ひっ!? おばけ!!!」
『うわあああ▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂ああああああ』
『姫千代がフリオニールに1,500ダメージを与えました』
おにーちゃん……。千代さんにビビられて蹴っ飛ばされてすっげーーー吹っ飛んでったわ。パワー型の妖狐すっげー……。おにーちゃん、洞窟から飛び出して海の方まで飛んでったよ。あ、頭取れてる。
『(`;ω;´)』
「おーう……。どんまい……。接触禁止な」
『○| ̄|_』
「も、申し訳ありませぬ! しかしやはり、おばけは……!」
「殺さないように程々にしてあげてね……」
『くぅ~ん……(ほら、もふもふして元気だして)』
『(*´∀`*)』
生き返ってもまだ殺されそうになってて本当笑えるわこの人、それにしてもまあ、覗いてるのに気が付いただけでぶった斬った方もなかなかよね。何も首を飛ばすこともあるまいに。
「そういえば、覗きに気がついて殺したの? で、その後自分は餓死?」
「嫁入り前に殿方に裸を見られるなど、姫として恥! 此方は殺して無かったことにしようと必死で御座いました! しかし斬り飛ばしたまでは良かったものの、余りにも慌てておりまして、空腹も合わさってよろけて、コケてしまって頭を打ちまして……」
「…………え、それで死んだ?!」
「いえ! ほんの僅か気を失いましたが、その後空腹が限界に達して動けなくなりまして……。あの時は街も見つからず、食べ物にもありつけず、こうなれば! と、死ぬ気で海に潜って魚を取りまして。その時既に空腹に限界が近かったのですが、流石に生では食えぬと焚き火で魚を焼いてついでに服を乾かそうとして……やっぱり寒かったので上だけでも羽織って温まりながら乾かそうかと思っていたところ、偶然着替え中を見られまして、殺りました……」
「おにーちゃん……。ラッキースケベ属性が原因で死んだか……哀れ」
『(´・ω・`)』
「それで頭を打った後、少し休んでから動こうと思ったのですが、急に眠くなりまして目を閉じて……それが此方の最期だったのですね……」
「それは、なんというか……。なんでまたこんなところで餓死なんて……」
「街は目と鼻の先でしたのに……」
「えっ……」
「不運な時は、だいたいそんなもの~。限界が近い時は、視野も狭くなる」
「近くに、街が……?」
『わんっ(あるよ?)』
「うーん、あるよ」
「ここで魚を取らず、歩いていれば……。なんと、なんと……」
なんだろう。千代さんの超スペックをポンコツ属性が全て破壊してる……。腹ペコでぶっ倒れて頭を打って、そのまま餓死で死んじゃったかぁ……。なんっていうポンコツ腹ペコ妖狐戦巫女姫か……。っていうかこの人今自分のこと姫って言ったよね。やっぱり姫なんだ。自国か他国でも滅ぼしました? 滅ぼしましたよね? ステータスにそう書いてあるんですけど……。ま、まあ、それはまた今度話してもらえそうな時にでも聞こうかな。
「ま、まあ……。とりあえず今はお腹も膨れたでしょ? タルタルフィッシュバーガー20個全部食べちゃったもんね」
「20個ぉ?!」
「え」
『Σ(´∀`;)』
『わんっっ!!! (あれ美味しいよね! いっぱいたべたい! わかるっ!)』
「はいっ! 此方はこれでようやく動けます! まだまだ食べたい程です!」
この人とどん太が居れば、ハッゲさんの作った料理を全部食べ尽くすんじゃないだろうか……。今度ハッゲさんに料理をいっぱい作ってもらおう。タルタルフィッシュバーガーを気に入ってくれたんだから、きっと他のも気にいると思う。
「(レーナさん、持ってきた料理で足りそうですの……?)」
「(もしかしたら、足りないかも……)」
「(だ、大丈夫ですわよね……?!)」
「(そう信じておこう……足りないかもなのは、ないしょ)」
「じゃ、じゃあ! 当初の目的のところに行こうよ! 今度こそ廃教会に!」
「どうしますかっ? レーナさんと、ペルセウスさんと千代さんと、おにーちゃんを上に運べば、後の人はみんな登れます?」
「あー……。私はアビスウォーカーでリアちゃんのところに飛べばいいし、どん太はあれ、登れる?」
『わうっ!! (よゆう! のぼれる!)』
『ヮ(゜д゜)ォ!』
ぶっ飛ばされろフリオニール。
「お世話になりますわ、リアちゃん!」
「合法抱きつきちゃんす」
「レーナさん?!」
「冗談…………」
よし、じゃあ当初の目的地に移動しよう! まずは崖上に登るところからだね、リアちゃんに一人ずつ上に送ってもらって……。
『フリオニールが霊体化しました』
『(`・ω・´)』
「…………おばけ!!!!!」
「ま、待って千代さん!! おにーちゃんだから! 殺さないでおいて!!?」
『Σ(´∀`;)』
『フリオニールが霊体化を解除しました』
おにーちゃん、霊体化スキルを発動すると半透明になってふわーーーっと飛べるようになるんかー! アレ便利だなぁ! あ、私も一応飛翔があったわ……。おにーちゃんの運搬、リアちゃん重そうだったから運搬人員減ったのはラッキーだね!
「この程度ならば此方も登れまする」
「えっ」
『わんわんっ! (競争!!)』
「どん太殿、競争ですか? 良いでしょう!」
うわ、うわ。どん太と千代さん、この断崖絶壁をスイスイ登っていくんだけど。バケモンか……。バケモンだったわ。あ、どん太が勝った。流石に四つ足には勝てんか……って、まだあの人レベル1だったわ……十分ヤバいじゃん。
「じゃあ、掴まっててくださいねっ」
「んっ…………すぅぅぅ~~~…………」
「ひっ!?」
「リアちゃんでしか摂取出来ない栄養素がある。我慢して」
「それ、絶対嘘ですよ?! 嘘ですよねっ?!」
どうして崖を登るだけでこんなにワイワイガヤガヤ出来るんだこの人達は……。あ、私も飛べるんだし、ペルちゃんのことを抱っこして飛翔すれば良くない?
「ペルちゃん」
「あら? はいな!」
「抱っこ」
「だ、だだだ、抱っこですの?! よくってよ!」
「いや、私をじゃなくって。ペルちゃんを抱っこするから」
「…………逆が良いですわぁ!! わたくしが、抱っこしたいですわぁ!!」
「ワガママ言わないの。ほれ、飛翔!」
「きゃあ?! まあ、そういえば飛べましたわね!!」
ペルちゃん、見た目に反して結構軽いな……。ちゃんとご飯食べてるんかな。この人の身体、綿で出来てたりしない? ああ、そっか、ファンタジー世界だもん身体能力も上がってるかぁ……。STR4でも、十分現実世界の私より力持ちなんだ。恐るべしファンタジーパワー……。
「…………良い」
「え?」
「顔がね? とっても良いですわ、リンネさんのお顔! 間近で見るとやっぱり、良いですわねぇ……」
「ちょっと変態っぽい」
「ご、ごめんなさい?! でもほら、良かったものでつい……」
「ペルちゃんの方が可愛いし、好き」
「好き…………ッッッッ…………!!!!????」
「大好き」
「大好き…………ッッッッ…………????!!!!」
よいしょ。崖上到着~……。ペルちゃんがちょっとぼーっとしてるけど、まあとりあえず行こうね、廃教会。あれ? おにーちゃん逆方向に行ってるじゃん、もしかして方向音痴かぁ~? ペルちゃん達は先に行ってるし、しょうがないなぁ~迎えに行ってあげようじゃあないの。
「どん太~。おにーちゃんが方向音痴発動してる~」
『わう? (方向音痴? 迷子?)』
「そうそう。ペルちゃん達には先に行ってて貰おう」
『わんっ! (わかった! 迎え行こ!)』
全く、どん太に世話を焼かれるとは……。まあ、おにーちゃんどっちに行くかわからないで登ったから、逆方向に行ってもしかたないっちゃしかたないんだけどさ~?
おやっ? さすが人気レベリングダンジョン、廃教会に向かう道中とあってプレイヤーとすれ違うのもやっぱり多いよね~。向こうから誰か来てるわ。しかし大変だよね~行くのも帰るのもさ。特にギルドに入ってないと帰りが怠そうだね、頑張った後にローレイに徒歩で戻るって行程が入るもんね。こっちはどん太に乗れば行きは楽々、帰りはギルドハウス直行で最高よ。
「フリオニールが【ハイガード】を発動、ミルニーダ(Lv,59)から1ダメージを受けました」
あ。おにーちゃんがプレイヤーから攻撃されてるわ。すみませーん、それうちのなんで攻撃しないで貰っていいですか~? っていうかよくおにーちゃんがモンスターだって一発でわかったね。一見、普通のプレイヤーとかNPCとかと何も変わらないよ? フルプレートアーマーの騎士よ?
「すみませーん……。それ、うちのパーティメンバーなんですけど~……」
「っち! パーティか!」
「纏めて殺っちまえ!」
あ? こいつらPK? ああPKかぁ! えーっと人数は~~……4人?
「どん太~」
『ガウァアアアアアアアアアアア!!!!! (敵だ!!!) ワォオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーン!!!!!!』
『どん太が【超咆哮】を発動しました』
『ミルニーダ(Lv,59)が【気絶】しました』
『ノックス(Lv,59)が【気絶】しました』
『サリア(Lv,59)が【気絶】しました』
『もいもい(Lv,59)が【気絶】しました』
『アルトラ(Lv,59)の【透明化】が解除されました。【気絶】しました』
あ、隠れてるの居た。5人だったわ。しかも結構レベル高いじゃ~ん。それに装備も結構良いの持ってそうじゃな~い?
「おにーちゃん、あれは集団PKって言ってね? 通り魔集団っていうか、集団殺人鬼みたいなやつら。ぶっ倒していいヤツよ」
『ヮ(゜д゜)ォ!』
『わおっ! (そうだよ!)』
「主殿~~~っ!!!」
ああ、ヤバい。千代さんが戦闘の気配を察知してこっち来た。そりゃあどん太が超咆哮使ったんだから気づくよね。殺気むき出しじゃーん、怖え~~…………!!!
「狼藉者ですかっ!!!」
「はい。そうです……」
「斬り捨てまするっ!!!」
どん太が突っ込む前に、千代さんが行ったぁ~~……!! どん太は、どん太座っとる~~~!? もう千代さんに任しとけばいいやみたいな感じの表情でごろーんとしてるぅ~~~?!
「真円斬ッッ!!!!!」
『姫千代が【真円斬】を発動しました』
『クリティカル! ミルニーダ(Lv,59)が21,250ダメージを受け、死亡しました』
『ノックス(Lv,59)が12,411ダメージを受けました。気絶から回復しました』
『サリア(Lv,59)が14,477ダメージを受け、死亡しました』
『もいもい(Lv,59)が15,221ダメージを受け、死亡しました』
『アルトラ(Lv,59)が【残影】でダメージを無効化しました。気絶から回復しました』
『【プラチナソード+6】を獲得しました』
『【炎雷術師のローブ+5】を獲得しました』
『【ハイレザーブーツ+5】を獲得しました』
わーお。一撃で3人死んだよ。あーあ、もう大盾持ちと盗賊っぽい人しか残ってないよ。ソードマンと、サリアともいもいが術師系の人だったね多分。この3人はお陀仏でーす。
「やべえっ! 逃げるぞ!」
「もはや逃げ道などないっ!」
『姫千代が【一刀断鉄】を発動しました』
『ノックス(Lv,59)が33,471ダメージを受けました。頭防具が破損しました。体防具が破損しました。体防具2が破損しました』
『姫千代が【滅鬼斬】を発動しました』
『ノックス(Lv,59)が合計13,471ダメージを受け、死亡しました』
『【★城壁の大盾】を獲得しました』
おー硬かったな。VITに極振りとかしてるのかな? まあそれも上回る馬鹿みたいな大火力で押し切られちゃ、意味ないよねぇ。最後は複数回ヒットする滅鬼斬が2回しか当たらないで死んだし、HP60kぐらいだったかな? 高いねぇ~……。
「せめててめえだけでも!!!」
『Σ(´∀`;)』
「むっ……! お手並拝見……!」
あ、残ってたシーフ系の奴がおにーちゃんに行った。千代さんは、納刀してるぅ~~~!? 傍観モードに入ってるぅ~~~!? おにーちゃん大丈夫かな~~~……。一応、カーススピアの準備だけしておこう……。
『アルトラ(Lv,59)が【アサシンスラッシュ】を発動しました』
『フリオニールが【カウンターストライク】の構えを取りました』
『カウンター! アルトラ(Lv,59)が2,991ダメージを受けました。【気絶】状態になりました』
『(`・ω・´)』
おーーー。綺麗に斧でカウンターの一撃が頭に入った! おにーちゃんやるじゃーん! このシャキーンは許せるシャキーンだわ。
『フリオニールが【シールドバッシュ】を発動、アルトラ(Lv,59)が779ダメージを受けました。【気絶】状態から回復しました。スタンしました』
『フリオニールが【チャージ】を発動、アルトラ(Lv,59)が972ダメージを受けました。スタンから回復しました』
「く、っそ! 死ねっ!!!」
『アルトラ(Lv,59)が【トルネードスラッシュ】を発動しました』
『フリオニールが【カウンターストライク】の構えを取りました』
『カウンター! アルトラ(Lv,59)が2,693ダメージを受けました。【気絶】状態になりました』
『(`・ω・´)』
あ、これアルトラとか言うやつは相性絶望的だわ。何をやってもおにーちゃんにカウンター取られて気絶、スタン、カウンターのループから抜けられないやつだわ。そのシャキーンも許せるシャキーンだわね。
『フリオニールが【シールドバッシュ】を発動、アルトラ(Lv,59)が579ダメージを受けました。【気絶】状態から回復しました。スタンしました』
『フリオニールが【処刑】を発動、アルトラ(Lv,59)が即死しました。数的有利PK失敗ペナルティ、処刑ペナルティ発動! 装備品が複数ロストします!』
『【★アサシンダガー+7】を獲得しました』
『【★カオスダガー+7】を獲得しました』
『【暗殺者の外套+7】を獲得しました』
おおーーーーー!!! 武器どっちも落としたよ、超ラッキー! しかもレジェンダリーの+7って、3回も過剰してあるじゃん! やったぜい、嬉しい嬉しい!
「おにーちゃんナーイス。千代さんも凄いねー、結構離れてたのにあっという間に来るんだもん」
『(`・ω・)b』
「主殿の危機なれば、此方はすぐに駆けつけます!」
「リンネでいいよ~。主殿ってちょっと、距離感じちゃうし」
「リンネ、殿! ですね!」
『わうわう(出るまでもなかった!)』
へっへっへ……。人気スポットに行く道中で集団PKやってる連中を狩るのは気持ちが良いねぇ……! これで取り返しに来たらまた返り討ちにすればいいし、そもそも集団PKは数有利とかレベル差有利とかで負けたりするとペナルティとか付くんだよね。今回はどん太が入ったからレベル差有利はつかなかったみたいだけど、これ千代さんとおにーちゃんだけでやってたらレベル差有利ペナルティも入って全員2個ずつ装備失ってたかな~? いやぁ~~~…………ざまぁ!
「あらあら?! さっきのログ、PKですの?」
「人気スポットの道中。弱そうなのを狙うやつ、たまにいる」
「あ、ごめん。おにーちゃんが逆方向行ったから追いかけたら、集団PKに襲われちゃった」
「無事で何よりですわ! おにーちゃんも、ぴんぴんしてますわね」
『(*´∀`*)』
「ちーちゃんは、負けるビジョンが見えない。安心」
「どんな相手であっても、油断なりませんよ。やるからには全力で叩き斬らねば!」
「……強者であっても手を抜かない辺りが、強さの秘訣かな」
「空から見た感じ、こっちに接近してくる人は居なさそうでしたっ!」
「ああ、リアちゃん偵察してくれたの。ごめんねぇありがとう」
「いえいえっ!」
さて、今度こそ全員揃ったし、おにーちゃんも流石に皆と歩いてればはぐれたりしないでしょ。今度こそ!!! 廃教会を破壊しに、いくぞーーーーー!!!!!
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