48 妙なクリスマス

クリスマスの朝、A君は目を覚ました。

彼はベッドから飛び起きて、リビングに走った。

そこには、大きなクリスマスツリーと、たくさんのプレゼントがあった。彼は喜んでプレゼントを開け始めた。しかし、彼が開けたプレゼントは、すべて彼が嫌いなものだった。本や参考書、そして野菜の詰め合わせなどだった。

彼はがっかりして泣き出した。


そのとき、彼の両親がリビングに入ってきた。

彼らはA君に笑顔で言った。

「メリークリスマス! これは、サンタクロースからの特別なプレゼントなんだよ。サンタクロースは、君に、他の子供たちにはない、素晴らしいプレゼントを用意してくれたんだ。君は、このプレゼントを使って、もっと勉強したり、健康になったりできる。もっと素晴らしい人間になれるんだよ」


A君は信じられなかった。

彼はサンタクロースに悪いことをした覚えも、頼んだこともなかった。ただ、クリスマスを楽しみたかっただけだったのだ。

彼は両親に怒って言った。

「これはサンタクロースからのプレゼントじゃない! これは、お父さんとお母さんが買ってきたプレゼントだ! サンタクロースなんて、いないんだ!」


そうしてA君も大人になると、我が子に同じ所業を繰り返すのだが、これはまた別の話。

というより、寸分違わず同じだった・・・。

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