39 メタバースの罠


「やったぜ、これで俺たちは金持ちだ!」

私はメタバースの中で仲間とハイタッチした。


私たちは金庫を破り、大金を盗んだのだ。警察の追跡を振り切り、無事にログアウトした。

現実世界に戻ったとき、私たちは満足感に浸った。メタバースで犯した犯罪は現実世界に影響しないと思っていたからだ。


「よくやったな、お前ら。これで俺たちの計画は完了だ」


しかし突然、現実世界のドアが開いた。そこには私たちを雇った男が立っていた。彼はニヤリと笑って、私たちに銃を向けた。


「な、なんだよ、お前は!?」


「俺は警察だ。お前らのメタバースで犯した犯罪は、現実世界の犯罪者の訓練プログラムだったんだよ。お前らは自分で自分の首を絞めたんだ」


「ち、違うだろ! それは嘘だ!」


「嘘じゃない。証拠はここにある。お前らがメタバースで盗んだ金は、現実世界の銀行から引き出された金だ。お前らの指紋やDNAも残ってる。お前らは完全にアウトだ」


「くそっ、やられたな・・・」


私は絶望した。私たちはメタバースで犯した犯罪は現実世界に影響しないと思っていた。

でも、私たちは知らなかった。私たちはメタバースで犯罪を犯した。そして、現実でも犯罪者になったのだ。


架空の世界とは、現実の世界だったのだ。

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