38 ハッピーマーケット


ある日、田舎の小さな雑貨店「ハッピーマーケット」に、新しい商品が入荷されました。

店主の田中さんは、その商品を店頭に並べると、お客さんにアナウンスしました。

「皆さん、新商品のご紹介です。こちらは、最新のAIロボットです。何でもお手伝いしますよ!」


お客さんたちは興味津々でそのAIロボットを見つめました。しかし、そのロボットはただ箱の中でじっとしていました。

田中さんは困り果て、

「あれ、動かないな……」

とつぶやきました。


その時、一人の少年が前に出てきて、

「田中さん、それ、充電器はついてますか?」

と尋ねました。田中さんは驚き、

「あ、ない!」

と叫びました。


皆は大笑いしました。新しい商品が入荷された日は、町の人々にとって、忘れられない一日となりました。

そして、その日から、「ハッピーマーケット」は「笑マーケット」と呼ばれるようになりました。


電気が無いと物が動かないのは、昔と変わらないようです。

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