13 お似合いの二人は


彼は超能力者だった。テレパシー、テレキネシス、透視、予知、なんでもできた。

彼は自分の能力を隠して普通の人間として暮らしていたが、内心では退屈していた。彼は自分と同じ能力を持つ人間に出会いたいと願っていた。


ある日、彼は街で一人の女性に出会った。彼は女性の心を読んだが、驚いたことに、女性も彼の心を読んでいた。

彼らは互いに惹かれ合い、すぐに恋に落ちた。彼らはお互いの能力を認め合い、幸せな日々を送った。


しかし、ある夜、彼は女性の本当の姿を見てしまった。女性は実は人間ではなく、宇宙人だった。

彼女は地球侵略の一環として、超能力者を探していたのだ。彼女は彼に嘘をつき、利用していただけだった。


彼は悲しみと怒りに震えた。彼は女性に向かって叫んだ。

「なぜだ! なぜ俺を騙したんだ!」


女性は冷ややかに答えた。

「ごめんなさい。でも、あなたも私に嘘をついていたでしょう?」


「嘘? 何の嘘だ?」


「あなたも人間ではないでしょう?」


彼は言葉に詰まった。女性は続けた。

「あなたも宇宙人でしょう? 私と同じく、地球侵略の一環として、超能力者を探していたのでしょう?」


彼は黙って頷いた。女性は笑った。

「それなら、私たちはお似合いじゃない?」


彼も笑った。

「そうだね。じゃあ、一緒に地球を征服しようか」


「うん、そうしよう」


そして、彼らは手を取り合って空へ飛んで行った。

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