第2話
世界が変わって二度目の外出。
僅かばかりの身体能力の強化と隠密性能を頼りに私は経験値を稼ぐことを決意しての外出だった。
外へ出ると、結構な数のゴブリンが路の彼方此方に存在していた。
なので、私は気付かれないようにそろーりそろーりと移動する。
隠密の効果だろうか気付かれること無くゴブリンの背後をまた撮ることに成功した私は、そのゴブリンへと手にした庖丁を振りかぶる。
そして何度も何度も庖丁を突き立て殺すことに成功した。
ステータス
伊勢開成
レベル2
SP0
スキル
身体能力強化1
隠密1
経験値1/2
私は死んだゴブリンの死体をそのままに次の得物を見つけるべく移動を開始した。
そろーりそろーり、グサグサグサ。
ステータス
伊勢開成
レベル3
SP1
スキル
身体能力強化1
隠密1
経験値0/3
レベルが上がった。
気付かれずに近づければ、先程テレビで流れていたような事にはならないようで、安全に経験値を稼ぐことが出来る。
そして、私は入手したSPを使用して新たなスキルを手に入れることにした。
ステータス
伊勢開成
レベル3
SP0
スキル
身体能力強化1
索敵1
隠密1
経験値0/3
索敵というスキルを入手すると感覚が気持ち研ぎ澄まされたような気がする。
さて、まだ眠気は襲ってきていないので、他の人に殺されてしまう前に出来るだけ経験値を稼ぐことにしよう。
そろーりそろーり、グサグサグサ
そろーりそろーり、グサグサグサ
そろーりそろーり、グサグサグサ
ステータス
伊勢開成
レベル4
SP1
スキル
身体能力強化1
索敵1
隠密1
経験値0/4
さて、レベルが上がった。
次はどのスキルを取るべきか…
私は悩んだ末に、身体操作を取得する事にした。
ステータス
伊勢開成
レベル4
SP0
スキル
身体操作1
身体能力強化1
索敵1
隠密1
経験値0/4
何となくではあるが、身体をどう動かせば良いのかが解ったような気分になった。
まだまだ、狩りは出来そうだ。
そろーりそろーり、グサグサグサ
そろーりそろーり、グサグサグサ
そろーりそろーり、グサグサグサ
そろーりそろーり、グサグサグサ
ステータス
伊勢開成
レベル5
SP1
スキル
身体操作1
身体能力強化1
索敵1
隠密1
経験値0/5
ふ~、流石にちょっと疲れてきた。
索敵や隠密のお陰かと思うが、未だに実感が湧かない程度の効果。
それでも、安全に経験値を稼いできたが、ずっと気を張り詰めてきたので、今日はこの辺りにして自宅に引き上げることにしよう。
帰る途中、自分で殺したゴブリンが其処彼処に倒れているのを眺めながらふと思う。
これ衛生的にどうなんだろうかと…
などと考えてみたものの、どう処理するのがいいのか良い案が浮かばなかったので、そのまま放置して帰宅するのだった。
明けて次の日の朝。
顔を洗い歯を磨き朝食の用意をしてテレビをつけると、そこには昨日の夜中からいままに起こった様々な被害が放送されていた。
各チャンネルを見てみると、とあるチャンネル以外はその事ばかり放送していた。
取り敢えず、私は情報を知りたかったので、ニュースを流しているチャンネルを適当に見繕いそれは見ながら朝食を摂ることにした。
「大晦日で集まった人々を襲う謎の動物!!」という、テロップが画面の端に表示され、夜中に起きた出来事がモザイクで処理されて放送されていた。
私はすっかり日常が変わってしまったんだなと思いながら、今後どうやって生き抜いていくかを考えてみる。
まずは食料の確保だろう。
ゴブリンめいたもの…もうゴブリンで良いか、そのゴブリンの所為で安全な場所等ないだろう。
なので今日は明るいうちに食料を確保しに近くのコンビニでも行くことにしよう。
割と近い場所にあるので、気を付けていけばなんとかなるだろう。
さて、そうと決まれば早速出発だ。
「この放送のご覧の皆様、現在は大変危険な状態ですので不要不急の外出はお控え下さい」
などと、アナウンサーは言っているが、そんなものを気にしていたら生きていけなくなるかも知れないので無視をした。
夜にいくらかゴブリンは始末したお陰か周辺は静かなものだったが、途中でゴブリンと遭遇してしまった。
それも今回は此方に気付かれた上での接敵だ。
そういえば、奇襲以外で戦うのは初めてだなと思いながら、ゴブリンへと近づいていく。
注意深くゴブリンの動向を観察しながら近づいてくと、ゴブリンは此方に駆け寄ってきて、爪を使ってひっかき攻撃をしようと腕を振り上げてきたようだ。
私はそれを封じるために近づき庖丁を持っていない手でゴブリンの腕を取ると、そのまま背後へと回り込む、そして無防備な首筋へと庖丁を何度も刺し、ゴブリンを殺すことに成功したのだった。
こうして、初めてのまともな戦闘も無事に終え、コンビニへと足を向けるのだった。
ステータス
伊勢開成
レベル5
SP1
スキル
身体操作1
身体能力強化1
索敵1
隠密1
経験値1/5
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます