第3話 本当の気持ち

「……で、結局俺に何の用なの? 告るんだったらさっさと告れよな」


 楓がシュークリームを食べ終わった頃、俺は少し待たせすぎな楓に向けて、少しモラルの無いような事を言う。

 

「は? 何言ってるのよ。何故私が貴方に告らなきゃ行けない訳?」


 そう言い、袋から大きめのみたらし団子を取り出す。

 そんな楓に

 

「え?」


 と一言。

 すると楓も


「え?」


 と言った。


           *


「ふいてひなさい」


 大きく1口、楓がお団子を食べると、そう言った。

 

「いや、付いてきなさいって言われても……」


 俺がそう言うと、楓はお団子を口にほおりこみ、口をもごもごしながら席を立ち、駅のホームの方へ向かった。

(はぁ? どこまで連れてくんだよ……)

 と、思いながら。


           *


「なぁ、どこまで連れてくんだよ」


 楓と歩いている時、俺は我慢が出来なくなり、楓に聞くと、


「本当、何処まで行くんだろうね」


 と言われた。


「訳わかんねぇよ、なんでそんな初対面の人をここまで連れて行くんだよ」


 でも本当、このまま何処に連れていかれるのだろうのか。

 言うと、楓は


「そりゃあ、私は直斗の事が好きだからよ」


 と言い、頬を赤らめた。

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