第3話 地獄の薬草集め
私はご飯を食べ終わり椅子に座ってお腹を落ち着かせていた。テオとルーナはどこどこかへ行ってしまった。私は一人椅子に座って消化に勤しんでいる。
すると、突然ドアが開いて誰かと思いドアの方を見るとテオだった。私は、びっくりした動作をとったがそれは無意味だったことに気づいた。テオが私の前の席に座りテオと対面で座っている。
テオが言う。
「お主、もしかして魔法使いか?」
そう言われて私は頷く。すると、テオが顔の表情を変えて言う。
「そうか…なら私の元で修行するか?」
私は言われてびっくりした。こんなに一般人ぽい人が魔法使いなわけない。私はテオに聞く。
「テオさん、魔法使いだったんですか?」
そう聞くと、テオは少し頭掻いて考える動作をして言う。
「まぁな、昔は強かったんじゃぞ」
そう言いながら腕を叩いた。昔は、強かったんだな~と思いながらテオを見た。すると、テオが言う。
「で、修行するか?」
そう聞かれて私は言う。
「お願いします」
私はお辞儀をしながらいった。テオは微笑みながらいった。
「頭を上げないか。そんな偉い立場ではないんだから」
「いやいや、あなたの方が年上ですのでそれ相応の態度を取らないと…」
そう言うと、テオは私の肩にポンと手を置いて言う。
「そんな、かたくなるな。私の方が少し気まずいわい」
笑いながら言われて、私は苦笑した。テオに「明日からだからお願いね」と言われた。
部屋の中を歩き回りやがて、私はベットに横たわってポツリとと言う。
「私…回復魔法しか使えないけど…怒られるかな…」
私は不安でしかなかった。普通の魔法使いなら攻撃魔法などが使えるはずなのの…私は回復魔法しか使えない。
こんな私を構ってくれるのだろうか。途中で修行をやめにしてしまうのではないかと思ってしまった。
私は歩いた疲労が襲ってきたのか#瞼__まぶた__#が落ちていった。
翌朝、私は鳥の#囀__さえず__#りで私は目が覚めた。私は目を擦って窓を開ける。窓を開けると気持ち良い風が入ってくる。こんな草原にポツリとあるからこその気持ちよさだと思った。
ドアが開いて誰だろうと思いながらドアを見つめると入ってきたのはルーナだった。ルーナは私を見て言う。
「あら、起きていたのね?ご飯できてるから食べてきちゃいなさい」
そう言われて、私は寝起きのままご飯を食べに部屋を移動した。すると、テオがいつもとは違う服装でいた。
「おはようございます」
テオに対して言うと、テオは食べるのをやめて言う。
「おっ、エマおはよう。今日も元気だな」
そう言われて私は静かに座った。朝はパンだった。定番といえば定番の食事だと思った。私はパンを食べているとテオが言う。
「今日は、この後から修行を始めるぞ」
私はそう言われてご飯を食べながら気合を入れた。
私はご飯を食べ終わり、気分転換に外へ出る。外は草原でどこまでも緑が続く。視界の左右には木々が生えていた。私が大きく深呼吸をしていると…
「エマ、出ていたのか」
突然テオの声が聞こえて私はびっくりする。私はテオの方を振り返って言う。
「ちょっと、空気を吸いに」
そう言うと、テオは微笑んで言う。
「そうか。太陽に当たることはいいことだ」
そう言いながら私の方に近づいてきて言う。
「じゃぁ始めようか」
そう言われて私は少し緊張した。テオは穏やかな表情で言う。
「この薬草を集めてきてくれ」
そう言われて渡された紙に書いてあったのは…
[薬草を100枚集めてこい。 『フークイ』]
フークイ?と少し思ってしまった。私はテオに聞く。
「フークイってなんですか?」
そう聞くとテオは地面に座って草を見る。そして、私の手に草を置く。
「これじゃ」
渡されたのは、地面にどこでも生えている草だった。私はテオに言う。
「そしてら、この辺りにいっぱいあるじゃん」
そう言うとテオは少し苦笑しながら言った。
「よく見てみろ。茎の部分に新芽が生えとるだろ?」
そう言われて、私は草を見る。すると、テオが取った草には確かに新芽が生えていた。そして、テオが言う。
「その新芽が、フークイなんじゃ」
私は、聞いて少し絶望した。新芽…と言うことは全部に全部新芽が生えておるわけではない。これは心が折れる作業になりそうだと思った。
私は地面に座って草をを見つめる。そして、根っこから草を引っ張る。
茎を見て新芽が生えているか確認する。
後これを100回ほど繰り返さねければならない。
私は一人ぶつぶつと言いながら作業していた。
「これは…違う…これも…違う…」
私は夢中になってフークイを取り続けた。すると、ルーナの声が聞こえた。
「お昼ご飯よ~」
そう言われて、私は作業を止めて中へ入った。入ると、香ばしい香りがした。お昼は美味しかった。
私は再び地面に座り採取を再開する。
何時間か経っただろうか後最後の一本となった。結構時間がかかったなと思った。私はポツリと言う。
「これも違う…これもちが…これだ!」
私は、取った薬草を掲げた。そして、新芽を取って…
「終わったー!」
私は手を挙げて喜んだ。すると、後ろにテオがきて言う。
「お疲れ様。よく頑張ったな。ご褒美じゃ」
そう言いテオの手にはお金があった。私は見て言う。
「こんなにもらえないですよ」
そう言うとテオは手を私の方へ押し付けてくる。私はその圧に耐えられずに受けとる。
100ゴールドを受け取った。
※1ゴールド日本円で100円
私は、依頼を達成したのかと錯覚してしまった。老人がなんでこんなにお金を持っているのか不思議だったが…気にしないことにした。
私は家に中に入り、体を休めるのだった。
回復魔法しか使えない私が勇者パーティを追放されたが他の魔法を覚えたら最強魔法使いになりました 秋伯(しゅうはく) @warawa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。回復魔法しか使えない私が勇者パーティを追放されたが他の魔法を覚えたら最強魔法使いになりましたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます