第49話補足:ベートーヴェン-ピアノソナタ第29番 「ハンマークラヴィーア 」
ベートーヴェンの三大ピアノソナタは「月光」、「悲愴」、「熱情」ですが、ベートーヴェンを聞きこめば聞きこむほど、後期のピアノソナタが好きになっていくというのが、クラシック好きあるあるです。それが証拠に、ベートーヴェンのピアノソナタの最後半の第30番、第31番、第32番は、後期三大ソナタって呼ばれているですよね……。
そして「ハンマークラヴィーア 」も、ある意味では最後半。ベートーヴェンのピアノソナタは全32曲ありますが、そのうちの10曲が四楽章制で、この「ハンマークラヴィーア 」はベートーヴェンが最後にかいた四楽章制のピアノソナタになります。だからある意味、四楽章制のピアノソナタの集大成と言われていまして、クラシックオタの人気がとても高い一曲なのです。
Valentina Lisitsa:ベートーヴェン-ピアノソナタ第29番 「ハンマークラヴィーア 」
https://www.youtube.com/watch?v=ETjfAIHpJjY
この曲を聞けばわかるのですが、本当に高度で、色々なものを詰め込まれていて、ピアノの持つ表現能力を極限まで追求しているくせに美しいという本当に反則みたいな曲です。そしてこの曲を聴き比べるとピアニストの腕が分るという残酷な曲でもあるのです。だからこそ、この小説の最後はこの曲と決めていました。ベートーヴェンを崇拝し、その信仰は宗教染みている私としては、当然の選択なのです。
で、この曲が当時の音楽家に与えた影響は絶大でして、3B(バッハ、ベートーヴェン、ブラームス)の一人であるブラームスが、自分のピアノソナタに似たようなフレーズをいれちゃうくらいだったんです。
というか、ブラームスはベートーヴェンにビビっちゃって、交響曲一番をなかなか完成させられないほどだったんですから、ほんと、ベートーヴェンって偉大ですよね。ちなみに私はブラームスも大好きです!
あ、そうそう、ブラームスの名誉のために言っておきますが、ブラームスの交響曲一番、めちゃくちゃいいですよ!
って、話を戻して、この「ハンマーグラヴィーア」はそれくらい衝撃的で、印象に残る曲でして、クラシックが分ってくれば分かってくるほど、どんどんのめり込んでいく……。そんな名曲なのです。
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第50話:その青空の下で(完)
https://kakuyomu.jp/works/16817330664993422025/episodes/16817330665018948166
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