第14話             遠之 えみ作  

2024年 1月

2023年12月13日、夜9時からの刑事ドラマに私の中では伝説に近い大ベテランが出演していて大いに楽しませてもらった。

大半の女性芸能人が競うように整ったプロポーションと美肌を誇示する中、この女優さんは(デビュー時は歌手)無理せず、自然のままに堂々と老いていく姿を発信し続けている。とても格好いい! カッコ良すぎ‼

兼ねがね この方に見習いたいと思っていた私は長年勤めていた和菓子店を退職すると同時に染髪も卒業した。今は予想通りで希望通りの白髪(はくはつ)である。

大体、人間歳を重ねることだけは避けて通れない。王族であれ、浮浪者であれこれだけは平等だ。でも、生まれた時から約束された美貌を守るのも大変な努力がいるやに聞いているから 恩恵を受けた方々も大変そうだわ。


今はどこでも見られる様になって久しいイルミネーションだが、私は正直あまり好きではない。よく参加していた安近短バスツアーで山梨方面に行った帰り、最後のプログラムがなんちゃらイルミネーションだった。目玉である電飾のトンネルもツアー客以外訪れている人が少なかったせいかどうか解らないが とても寒々しく空虚で、とてもじゃないが豊かさを感じさせるモノではなかった。電飾は結構ハデ派手だったから何かの目印にはなるかもしれないが。

この感想はデイズニーリゾートでも同じだったから私には意味のないモノなのだろう。ひきかえ、ツアーの帰り道など、バスが小高い丘から下る時 麓に広がる人家の明かりの暖かさは身に染みた。100万ドルの夜景には遠く及ばないが生活の息吹が感じられて いつまでも見飽きる事がなかった。

妹にこの話をしたら「変わってるね」と言われた。

なるほどなあ……感じ方は人それぞれだから。


孫娘2人が幼稚園の頃からダンスクラブに所属していて、年に一度か二度発表会なる催しを行っている。私は一度だけチネチッタ川崎まで観に行った事がある。

ステージで跳ね回る子供たちは皆、達者で可愛いのだが、客席に陣取る子供たちの応援団(殆どが親)の声援が激しくて二度目は行きたいと思わなかった。要はノリが悪いのね。  むかし昔、まだ40代の頃マイケルジャクソンを二度観に行ったが、やはりノリ不足でオープニングからラストまでほぼほぼ座ったままだった。まだ40代なのに!マイケルなのに‼…注ぐエネルギーが薄かった私だが、臨場感だけはしっかり味わった。幸い二度とも席には恵まれていたので、総立ちの観客の隙間から彼の華麗な神ステップを生で拝見させてもらった。それでも充分だった。

彼以外のコンサートもロック系は殆ど同じ様な状態で臨場感のみ。ただ……ロックじゃないけど「夜会」だけは落ち着いていたかな……

その点歌舞伎はいい。立つ人がいない。たまに前の席の方がツバ広の帽子を被られて「うっっざ!」なんて事もあるが 概ね満足である。

と、云う訳で新橋演舞場にはよく通った。私は落語であれ歌舞伎であれ古典が好きなので、まだスーパー歌舞伎を観た事がない。機会があれば是非とも拝見したいと思っている。

7月から開催される2024夏季オリンピック・パラリンピックでもブレイクダンスが採用された事で益々ダンス人口が増えていくのかしら?

私が唯一知っているダンスグループと云えば、バブリーダンス○○高校ダンス部である。「ダンシング・ヒーロー」を無表情に、完璧に、超アクティブに踊っていた彼女たちには本当に楽しませていただいた。その後、雨後の筍の様に広がっていったのは極 自然の流れかもしれない。

しかし、申し訳ないのだが何組も見ていると感動が薄れて飽きてしまう。それは、

フイギャースケートにも当て嵌まる。エッジがどうとか、回転数とか高さとか評価の仕方が解らない。力強くて美しいだけじゃダメなの?

それだから、私は寧ろスピードスケートや陸上の様に、私の様な素人でも勝ち負けがハッキリ解る競技に惹かれる。

それにしても……神は二物も三物も惜しみなく与えるものなのね。

勿論、与えられた側の努力が99%以上だと云う事も承知の上で言わせてもらえば

羨ましい限りだ。    なんてね  へへ……


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