第2話 ここはどこなんだ ~ソフィアサイド~
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ふと気がつくと、薄暗いところだった。
周りには古めかしい鎧や兜、書物や宝石だろうか。
そういったものが置かれている。
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ここでワシは何しているんだ。
身体を動かそうとするが、全く動かない。
「ここはどこなんだ。
そういえば、ワシは何をしていたんだ」
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たしか、ゼドがワシのところに来て、勇者を討伐したと勇者の剣や防具を持ってきたんだったかな。
そして、その剣を鞘から抜いたら……
その後、どうだったかな……
ゼドの不敵な笑みだけは思い出せるが……
そういえば、ここもワシが知らんところだ。
そしてなんで身体が動かないのだ。
ワシはどうなっているのだ。
立っているような感覚はある。
目も見えているようだ。
キョロキョロと周りを見回す。
左奥の方に光るものが見えたぞ。
鏡だ。
視線を鏡に向けてみた。
?
剣が映っているではないか。
あれ?
鏡はこっちを真っすぐ向いている。
こっちはワシがいる方向だよな。
??
!!
!!!
「何じゃこりゃ」
剣になっているではないか。
そういえば……
ゼドが持ってきた勇者の剣とやらを抜いた直後にまぶしい光が出てきて……
あやつはワシを嵌めおったのか。
あれは封印の光か。
だからあんな笑みを浮かべていたのか。
してやられた。
四天王どもはどうなった。
そういえばあの時に姿はなかったな。
…………
……
…………
たしか剣と共に兜や鎧などもあったような。
であれば、ワシと同じくそれらに封印されたのか。
そうとしか考えられんな。
あの時見た覚えがある兜などはここにはなさそうだ。
となるとここにはいなさそうだ。
周りの雰囲気からしてもここはワシの城ではないな。
あとその時からどのくらい時が経っていたのかも分からんのぉ。
今がどうなっているか、何かわかる手段はないのか。
あちこち見回してみるが、手掛かりになりそうなものはなさそうだ。
そうこうしているうちに、扉のカギを開ける音がした。
「ガチャ」
数名の兵士が扉を開けて入ってきて、灯りをつける。
あれは人間どもだな。
……
ここは人間の支配する国か。
兵士たちが話す声が聞こえてくる。
「王様は何を持って来いと話されていたんだ」
とある兵士が一緒にきた兵士に確認しているようじゃ。
「確か、勇者に渡す武器や防具と仰っていたはずだが」
確認された兵士がそのような返答をしておる。
「なら、これとこれとこれと……」
兵士二人が武器や防具を選びながら、こちらに近づいてくる。
これは外に出れるチャンスかもしれん。
「よし、ワシを連れていくのじゃ」
声に出してみたが、兵士たちには聞こえていないようだ。
そうこうするうちに、ワシの目の前に来た。
「これもかな」
兵士がいいながら、ワシを掴んだ。
よし、これで外に出れる。
あとは、勇者と言っていたかな。
そいつにワシを選んでもらおう。
でも声が出ないのに、どうやって選んでもらうんだ。
兵士に担がれながら、出来ることはないのかと考えていく。
あとは出たとこ勝負じゃな。
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