『声のない断末魔』――死の影が忍び寄る、謎とサスペンスの連鎖。

自主企画から訪れて、興味深いタイトルに目が留まりました。
思わず、「声のない断末魔の世界」に入ってしまう。

この作品は、ミステリーとサスペンスの要素が強い作品です。読みながら、主人公と一緒に日野市で何が起きているのかを推理していきます。

作品の冒頭では、超能力や謎解きに興味を持つ主人公の性格や日常が描かれていますが、それらは後々重要な役割を果たします。作品の途中では、日野市で亡くなった人々の一覧やテレビで流れるニュースなどが細かく記述されています。けれど、それらも事件を解く手がかりになります。このあたりの組み立てが上手ですね。

作品の終盤では、どんでん返しが待ち受けています。『声のない断末魔』という言葉の意味や事件の真相が明らかになりますが、それらは読者の予想を裏切る衝撃的なものです。ありがとうございました。