第9話

異世界来たらやってみたい事の一つ、飯テロ。

私も早いもので10歳となりました。

冒険者としての日々が楽しくて楽しくて他のこと忘れていたわけではないよ~

あれから冒険者としての実績を積んで行き10歳を少し前にしてD級に上がりました!!

ヤーヤーパチパチ、私は頑張った!!

10歳を前にD級になるのはかなり異例だったようでレベッカさんやゲイツさんにも驚かれた。

まぁ元主人公だし~潜在能力はピカ一なのである。

最近は魔法も少し発現して来たので近い内に氷の魔法は使えるようになるかも。

何せ氷結魔法が得意らしいしね~

非常に楽しみである。

アイスとかプリン作るの楽しみ~

魔法の無駄使いだって?そんなの知るか、食いたいから使うのだ!!

でも、今日は目的が違う。

異世界来たらニラレバ食いたくない?そう、この世界にはニラレバがないのである。

ご飯のおかずにも酒のつまみにも最高の一品なのに無い!!

理由は内臓は捨てる、ニラも市場で見ないのよね~

それで何でニラレバと思うだろ?今日偶々あるものを見つけてしまったのだ。

そうその名を行者ニンニクと言う。

このニンニク様は天然のニラなのである。

早速肉屋で交渉しオークのレバーを無料で頂いてきました!!

そして、ゲイツさんとレベッカさんお勧めの酒場へ来て厨房をお借りしています。

面白そうだと言う事で、2人とも来ていますよ。

他にも仲の良い冒険者たちも来て興味津々です。


「ローズ坊もいつも通りの奇天烈怪奇だな~」

「坊じゃない、嬢だろ、私は女の子なのだ!!」

「ハイハイ女の子ね~」

「ハイは1回!!」


安定のゲイツさんが私を弄って来ますが構わず厨房へ行きニラレバ作成です。

予めレバーは臭み抜きにミルクに付け込んでおります。

砂糖高級なので蜂蜜で代用、豆板醤・オイスターソースとか無いので入れません。

醤油は無いので魚醤を使うんだけど少し癖があるので少量だけ。

お酒は日本酒とか無いのでワインで良いか~

ショウガをニンニク刷り下ろし、唐辛子(この世界でも同じ名前、ゲームの影響だろう)を細かく切って全てを混ぜ合わせて後は塩で適当に味を整える、合わせ調味料完成。

そして野菜は行者ニンニク様、長ネギを適当にカット。

レバーを取り出し水分を拭き取り片栗粉をまぶす。

フライパンに油を入れ程よく温まったらレバー投入し両面を焼き野菜投入。

仕上げに合わせ調味料を入れ少し炒めて完成!!


「「「「「なんじゃ~~~~~こりゃ~~~~~!!!」」」」」


ゲイツさんも他のメンツも驚愕の顔してバクバク食べてワインガバガバ飲んでるし。

そうだろう、そうだろう、ご飯無いけどパンで代用しても食は進むし酒の肴には最高です。

私的にはかなり物足りないが、今までこの世界で食べた物の中では上位に入る旨さ。


「これ本当に美味しいわね!!」


レベッカお姉ちゃんも大満足である。

結局この酒場のマスターに頼まれてレシピを教えた。

直ぐ評判となりこの酒場の名物料理となる。


10歳になりD級になった位から私は「ブルーローズ」と言われるようになった。

まぁ簡単に言ってしまえば通名みたいなものだろうか?

冒険者で通名が付くのは一目置かれたと言う事で名誉なことらしい。

ちなみにゲイツさんは「圧殺」と何とも恐ろしい名が付けられている。

聞けばシールド持ちでシールドバッシュが得意らしくオークにシールドバッシュをお見舞いした結果、顔を何かで押し潰した様になったことからそう名付けられたらしい。

また、レベッカお姉ちゃんは冒険者時代「金の悪魔(またはゴールドデビル)」と呼ばれていたらしいが何故そう呼ばれていたのか誰も教えてくれない。

本人に聞いてもニコッと笑って変なプレッシャーに押し潰されそうになるので聞いてはいけないことと1度で理解した。

まぁ名誉なことなんだけど、「ブルーローズ」って青い銀髪で愛称がローズだからだよね?

まんま過ぎて何だか不満である。

中二病ではないがもっとこうカワイカッコいいのを欲しかった。

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