第七十一話 一方通行

 よく僕は人に一方通行な正確だと言われる。

 教師時代の時はそうならないよう気を張って気をつけていたのだがやはり無理していたみたいだし、結局は治らなかった。

 それでぶつかって喧嘩して友達なんてできなかった。

 でも李仁はそんな僕を受け入れてくれた。無理してはいないかい?

 李仁は首を横に振った。


 ※※※

 以前ジュリとした後に

「自分本位なのよ」

 と言われたことを今でも引きずっている。

 まぁジュリはなんだかんだ不定期にマッサージしにきてくれるし、そこそこ会話は合う方だ。


 シバや李仁からは特に何も言われたことないなぁと。セックスの後。


「……ねぇ、何考えてるの」

 今日は李仁がいなくてジュリが家に来て2人で話しているうちにそんな雰囲気になって久しぶりにしたけど今日は特に何も言われなかったし、余韻に浸っていた。

 一方通行、と言われたのを思い出しながらもジュリの美しさには敵わず抑えきれなかった。


「いや、その……」

「何か言いたいことあるんじゃないの?」

 彼女は赤のレースの下着を纏っていた。ほぼ体が見えるスケスケのもので。

 同じ男なのにそれを纏ってるだけでセクシーな色気を出せるのはすごすぎる。

 にしてもただ僕の家に来て2人きりになって何もしないで帰らないような格好だ。

 て、そういう考えもいけないのかもしれない。

「まだ引きずってる? わたしが言った言葉」

 うわ、見透かされていた。

「一方通行……って言ってて、その、今日はどうだった?」

 なんて聞くようなものではないけど。

 ジュリは考えている。……。やっぱり今日も……。


「あんたはそのまんまでいいわよ。そうじゃなきゃ気持ちよくないでしょ?」

 ……!!


「まぁ強引なところもあるけど……すっごく興奮するんだから」

 て、顔を赤めるジュリが僕の近くまでくっついてきた。


 ジュリの髪の毛を撫でておでこにキスをした。こんなことなんて李仁にしたっけ?


 してもらうほうだったような。

 もうわけわからなくてジュリをもう一度抱いた。


 したらばやっぱり

「一方通行!」

 って帰り際怒ってたきもする。


 ジュリがよくわかんないや。

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