湊音
第七十話 天気予報
僕の気分は読めない、10年経っても読めないって李仁は笑っていうけどしょうがないよ。
天気予報だって当てにならないじゃないか。
コロコロ変わる天気予報に振り回されるし、それで僕の気分も変わっていく。
でも昔よりかは晴れの日が増えたと思うけどね、李仁のおかげ。
てことで今日の僕の天気は晴れ。
※※※
僕は李仁の上で眠るのが好き。重いかもしれないけど彼の体温と心臓の鼓動と肺の膨らみを感じると穏やかな気持ちになる。
外は大雨だけどこうしている時は大抵僕の中では気持ちは晴れである。
李仁の胸の真ん中に顔を埋めてキスをする。すると目を覚ました李仁の左手が僕の頭の上に来て髪の毛を撫でてくれる。
「おはよ、ミナくん」
「おはよ、李仁」
「今日は外は雨ね」
「うん」
「どうする、おうちでまったりする?」
「うん、したい」
「なにを?」
「……したいよぉ」
「もう、今から?」
「違うってぇ……あっ……」
最高に晴れだ。朝から。
雨音も聞こえるけど……晴れだ。
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