第六十二話 黒板

ジュリは黒板に器用に絵を描く。

指がいろんな色に染まる。

綺麗なジュリの指、絡ませたい。

その欲が出てしまって作業途中なのに後ろから抱きしめ、絡ませて握り、俺の指にも色が染まり黒板に指紋がついた。

かまいなしに抱きしめる。せっかく描いたのにごめんな、それよりもお前を抱きしめたかったから。


※※※

俺が警察学校に勤めてから寮に泊まり込んでいるわけで。

長期休暇で帰ってきたもののジュリを寮に連れ込みたいくらいだ。

寂しいし、ジュリ以外に俺を満たしてくれるものはない。

まぁ仕事が忙しいからスッとそんなのはなくなるけども……。

料理だってマンネリしてきて飽きてきたし。


久しぶりに料理も食ってハグしてキスしてデートして。


やっぱ俺にはジュリしかいない。



……たくさん愛し合った後、そう思った。


指を見たらうっすらチョークの色が残ってるや。


先に寝てしまったジュリの頬にキスをして俺は目を閉じた。

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