湊音
第六十三話 タイ料理屋に行こう
とある昼、地元にできたタイ料理屋へ行くことに。
李仁はグリーンカレー、僕はトムヤムクンヌードル。周りは結構ライス系を頼んでいる。
異国の料理は胃がびっくりしてるが普段にない刺激なのか癖になる。パクチーなんて特に。
まるで僕が今までに知らなかった男同士のセックスの仕方を知った時のように。
※※※
てことでそれに刺激されたのか次の日の晩御飯には早速カオマンガイを作ってくれた李仁。
一応市のイベントで李仁も出店するんだけど例のタイ料理やさんも出店するから負けられないって言ってたけど。
そうそう、偵察みたいなもんだったんだよね。
炊飯器で簡単にちゃちゃっと作っちゃったけどやっぱりパクチーがないと少し物足りなさもある。
そう、李仁はパクチーが苦手なのである。あまり好き嫌いなさそうに見えるけどピンポイントで好き嫌いがあるんだよね。
そんな李仁がこんな僕を好きになるってね。相当な物好きだ。
「どうしたの、ミナくん。美味しい?」
微笑んでいる李仁。僕はウンって頷いた。
食べ終わったら僕、アイス用意しておいたからそれを出したの。もちろん僕の手作りアイス。
「やった、ミナくんの手作りアイスぅ」
テンション高めだ。
調べたんだけどタイの料理でココナッツとバナナのアイスというのがあったからこれなら作れそうって思って見様見真似で作ったけど。
二人でソファーに座ってアーンしながら食べた。
「美味しいー。濃厚だし、昨日今日でタイフェスティバルじゃん」
「だねぇ。ココナッツミルクでこんなに美味しくなるなて思わなかった……レシピも簡単で……」
と解説している途中で李仁の唇で塞がれた。口の中には甘いアイス。口移しかよぉ。
不意打ちすぎて口から垂れてくる。それが首筋通って……。
「んんっ……」
舌を互いに絡ませながら温度でアイスが口の中で溶けていく。容器の中のアイスが溶けちゃうよ、李仁。
僕らは机にアイスを置いてソファーに身を沈ませて李仁に委ねた。口の中には甘い甘い味……。
垂れたアイスは李仁が首筋に唇を這わせながら舐めてくれた。それがもうやばくて僕は悶えた。
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