ジュリ

第三十話 進む

このままでわたしたちはぐちゃぐちゃの関係でいるのかな。

それはそれで楽しかって刺激的でたまらなかったけど、心は少しずつ抉れていった気もする。

あれから一度も李仁に抱かれていないし、湊音にも。

これを機会に私たちの関係は終わりに進むんだ、そう思うとなんか嬉しいようで、そうでもない。矛盾。



※※※

目の前で泣き続ける湊音。

今日は剣道練習後に昼ごはんを私が用意しておいて食べた後に話をした。


シバはいつ言うかわからなかったけど早めに言いたいと言うから私を交えて昼ごはんの後に話したら? と言うとその通りにことが進んだ。

和んだ昼ごはんの後にシバがすこし躊躇いながらも、きっとこの後は湊音はシバといつものようにセックスする予定だったのであろう、お腹満たされてトロンとした顔をしているがいつもと顔つきが違うシバに流石に勘づいたようだ。私もこの場に座り続けてるし。


そしてその後シバが話すと湊音はわぁっと泣き出した。

「これからもずっと2人でやっていくって言ったじゃん……」

「すまんな……」

私は2人のなんと言うかこの気まずい雰囲気の中無言で様子を見ている。


「もっと自分の力を信じたい。長く細くいろんなレベルの生徒さんたちを支えていきたいけど……ガツンとレベルの高いところを鍛えていきたいんだ」

てか思ったけど……別れ話を私見てるってこと? 湊音は泣きじゃくってるし、かと言って私割り込んでいいのかわからないし。


あーなんで、こんなことしちゃったのかな。2人きりにさせてさ話させればよかったのにさ。


湊音はその後何も話さず洗面台で顔を洗い流してでもなお泣いてて帰っていった。


「これでよかったんかな」

「……じゃない?」

シバもちょっとシュンとした顔をしてた。

だからなんとなくその気にもなれず。シバは1人部屋に入ってしまって私もリビングに。


この後どうするのかしら。

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