第5話 幕間
雪がひどく吹き荒れていたあの日。俺はアリスという名の少女を拾った。俺は少し珍しい魔法を使うことができ、軍に所属している。軍には水や炎などの魔法を使う人が集まっていて、彼らによると、同じような能力の場合、『なんかわかる』らしい。今まで同じ力を持つ人とは会ったことがなかったから疑っていたが、今回のことで確信した。
「アリス、お前は本当に魔法が使えないのか?」
彼女は今、目の前で眠っている。さっきから寝言を言っているが、どれも幸せそうで、なんだか微笑ましい。
「そふぃあ……くれあ……すき……」
唐突に聞こえた『好き』の言葉に、なぜかドキッとしてしまう。心臓の動きが速い。こんな自分は初めてだ。
魔法があるかは、いずれわかる。
「アリス……おやすみ、良い夢を」
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