第18話 (※性描写あり)保護者の夜の運動(アスレチック)

 初夜だというのに連れ子たちに拉致されて夜更かし。かと言ってレイアもこれだけ子供がいるのにいまさらアレをお望みってことはないだろう。いや、勝手な想像ですっぽかすのは良くないな。レイアがその気になればいつでも手が出せる場所に身を置き、その気になればやるし、その気がなさそうならそのまま寝る。自分の理性が保つかどうか自信ないけど。いずれにしても戻らなくてはならない。このままここで寝るという選択肢も考えついたが、やはりレイアのもとに戻るためにおいとましようとしたら、ゼウスたちにここで寝てけと強く迫られた。


 うん、決して逆らえない相手に楯突いても仕方ない。ここで寝よう。それに聞いた話を総合するとレイアは並の女神ではなく世界そのものであり、万物すべてお見通しだ。つまりこの状況はどれだけ隠れたつもりになっていてもなんだかんだでレイア承認済みなんだよ。そうでなければその世界が存在しないんだから。


 そんなこんなで寝室に移動しようとしたら、また来客だ。このドタドタドタという足音は聞き覚えがある。レイアだ。


「お母様、どうなさいました?」


「ママはこれからパパとがあります。子供たちはもう寝てなさい!」


甘かった。完全にアレをお望みの性に飢えた女性だった。


 ゼウスとポセイドンからは、とーちゃんやるなぁ~と冷やかされ、デメテルからは、わたし妹がいいなと謎の要求をされ、

ハーデスとペルセポネからは、身重の期間は全力サポートするから心配しないで思いっきりイッちゃってくださいと謎のお手伝いします宣言。ナニを言ってるんだねキミタチは……。でもすべてお見通しの神々に隠し事は出来ないなぁ。


―――

 で、すんなりふたりでベッドイン。昨日まで一人で快眠温度で何も着ずに寝てたのだが、今日は少し冷えてレイアの豊満な肉体を求めるように仕向けられてる。


 レイアは超常現象とか心理操作されるんじゃなくて環境がそのようにセットアップされて自らの意思によってお望みのことに逆らえないように仕向けられる。騙されてるとかコントロールされているとか強制されているという感覚はまったくないのが怖いところだ。

 これ、知らなかったら少し冷えるのもレイアのせいだと気が付かなかったところだ。


「で、新婚旅行どうしよっか♥」


えっ?そっちですか?パパとの相談事ってアレの隠語かとばかり。そりゃそうだよな〜。そもそも相手は人間ではない違う存在だ。遺伝子に互換性があるとは思えない。物理的に刺さるかもしれないけど、物理層のコネクタ形状とデータリンクは別。いやSATAとSASみたいに下位互換でレイアがサポートしてるかもしれんけど。


「あとの日程決めたらやるわよ♥。あなたがいうところのアレを」


えっ?



















(↑白紙1ページ分。書籍化の場合は真ん中付近にうっすらと染みのような図形の挿絵があると好ましい)



―――


疲れを知らない無限の存在であるレイアと有限な存在であるアランが全力でしたところで、結果は見えている。

レイアの圧勝(謎)だ。

 絶頂に次ぐ絶頂を再三繰り返し、肉体側の限界を超えて賢者モードになろうともお構いなしにまだまだと精気を吸い取られぐったりと倒れるアランと、余裕のレイア。どんなに可愛らしくても女神は女神。世界創造に掛かる一週間が性的なご奉仕の最小単位だ。アランも一晩で尽きてしまった事を男として恥ずかしく思う。


「なんか…ごめん……。」お互いにそう言いあう。レイアはしくしく泣いているが、普通とたぶん意味がだいぶ違う。合意後だからな。やることは合意。量的に満足させられるだけの力がなかった。それだけだ。

 でも子どもたちにこの光景だけ見られたら、ぶっ殺されそう。


「あなたとの二度とないはじめてがこうなっちゃった……。強化が足りなかった。」


えっ?


「次回に備えて強化メニューよ、毎晩授乳するわよ私のベイビーちゃん。」


えっ?!何がなんだかわからないんですけど。


「明日から二人で寝るわよ。そして寝る前に毎晩飲んで、はやくおっきくなるのよ♥」


えっとナニを飲んでナニを大きくするんでしょうか、さっぱりわかりません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る