第17話
『ようこそ、おいでくださいました。我が学園を受けていただき、ありがとうございます』
渋く、低い声が四方から音が鳴り響く。
『我が学園は完全実力主義になります。貴族、王族だからといって特別扱いしません。下民、農民関係ありません。我が学園では差別は即退学にもなります。毎年30人程度の退学者が出ています。我が学園を退学になると言うことは貴族の方々も取りつぶしになると言うことも心に秘めておいてください、仲間を傷つけることはよくありません。学友同士で切磋琢磨していただき、素晴らしい学園生活を送っていただきたいと思います。今怖気付いた方は出て行ってもらっても構いません。今なら取り潰されることもないですから』受験生がざわつく。
『ほう、誰も出て行かないですね。それでは各先生方。始めてください』
―
先生「それでは、始めて行きたいと思いますー」
受験生のざわつきは一瞬にして収まった。
先生「今から呼ぶ番号の人は試験はないですー。目の前の扉を通って行ってくださいー」
コトヤ(なんだかんだ言って、優遇措置があるんじゃないか。呼ばれなかった時点で落ちるのかぁ…)
先生「それでは呼んでいきますねぇー。大きな返事をして扉に入ってくださいー!」
順々に番号が呼ばれていく。
先生「18番・48番・98番………578番・588番……」
コトヤ「呼ばれなかった…」残っている全員が肩を落とす。
呼ばれて行った者たちは嬉々として歩いていく。
先生「これで全部ですかね…」
コトヤ「もう終わったのかぁ…」
一瞬の静寂が流れる。
先生「それでは第一審査を突破した方々は右手の扉を通ってくださいー」
一瞬の静寂が再び訪れる。
直後歓喜の声が湧き上がる。おそらくどこの部屋でもそうなのであろう。少しだけだが喜びの雄叫びが聞こえる。
コトヤ「やった!」小さくガッツポーズをする。
先生「早く移動してくださいー。落としますよー」
一斉に走り出し、扉をくぐる。
くぐった先には5つの部屋が用意されていた。
先生「ここから変わりますー。みなさん頑張ってくださいー」
受験生『はい!』
先生「それじゃ呼ばれた順から部屋に入ってそこにいる担当員から話を聞いてください」
コトヤ「ここからが本番なのか…」冷や汗を額に滲ませる。
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