第4話
―留置所―
?「俺はここの団長をやっている、シンだ」
コトヤ「コトヤって言います」
シン「それでお前はあそこで何をしていたんだ?」
コトヤ「だから…」
―
シン「お前のことが信じられん」
コトヤ「信じる、信じないは言われても困るよ」
シン「それじゃお前が言う能力を見せてくれ」
コトヤ「それじゃ、この紙必要ないよね?」
シン「あぁ」
コトヤ「燃えろ」ボワっと火が着く。数秒の後燃え屑となる。
―
コトヤ「とりあえず、僕は大丈夫そうでしょ?」
シン「そうだな、そうなんだが。お前の話が本当なら金もない、宿もない。どうするんだ?」
コトヤ「そうだなぁ、どこにも行く予定もないし。どうしようかなぁ」
シン「お前幾つだ?」
コトヤ「13歳」
シン「それだったら普通なら学校に通うべきだと思うんだが」
コトヤ「学校は…いやだ…」
シン「お前の歳で学校に行かないってなると資格がなくてお前どこにもいけないぞ?」
コトヤ「そんなぁ…」
シン「お前がなんでそこまで学校を嫌がるかわからないが、こればかりはどうしようもない」
コトヤ「僕は無力で…みんなから…」
シン「は?お前が無力?何言ってるんだ?」
コトヤ「え?」
シン「火の魔法を使えて無力だ?ふざけるなよ。それで無力ならみんな無力になっちまうよ」
コトヤ「?」
シン「魔法が使えるって言っても火をつけるだったり水で洗ったりと攻撃的にできるほどつええやつなんてすくねぇんだよ」
コトヤ「そうなの?」
シン「あぁ、少なくとも俺がいた頃はな。今がどれだけかは知らないが、お前の力量なら王都での学校も夢じゃないだろうよ」
コトヤ「王都?」
シン「ここから一週間北に歩いて行くと王都がある。そこの王都の学園の入学試験が10日後にある。そこを受験しろ。そこで一番になれ」
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