3 親友だった
俺には大切な親友がいる。
あいつの家庭は複雑で、
家族関係はとても良好とは言えない。
基本誰にも心を開かないあいつでも
俺には心を開いてくれている。
気がする
「おっはー!!!今日も好きだー!!」
「はいはい、おはよ」
好き大好き愛してる
「あ、妹おるよ」
そう言うと妹の方を愛おしそうに見つめる。
嗚呼、その目を俺に向けて
俺を見つめて離さないで
「おい、おーい?」
「えっ?あ、どした!?」
「いや…予鈴鳴るけど」
「やば!急ぐで!」
そうして授業を受けて、放課後になる
「帰ろーぜ!」
「あー、今日妹と帰らんといけんから」
「妹?…え、そんな小さくなくね」
「部活入ったんやってさ」
「部活?」
「そ、やからタイミング合わせて帰る」
「きっしょ、シスコンやん」
「…今に始まったことやないけん」
「じゃあ俺も待とー!」
「は!?もうええって!帰れや!」
「帰らん!!」
「もうだるい!!!」
数時間後
「あれ、え、お兄ちゃん?」
「何?今帰り?」
「そうだけど…」
「帰り道一緒やし帰るで」
「…うん」
「じゃ、また明日」
「またな!大好きだぞ!!!」
「うるせ」
"明日"が来るなんて絶対じゃない
俺は親友のあいつにも言ってない
俺はあいつを愛してて、
それを世間が許さないのも分かってる
そんな俺は今日も病院に行く
余命3ヶ月の俺と
愛してやまないあいつ
あいつが愛した妹
あいつが俺を見てくれるまで
まだ、生きねぇとなぁ…笑
いつか りめんじゃこ @limen_jyako
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。いつかの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます