第9話新婚旅行(新婚とは言ってない)(旅行するとは言ってない)

僕があの猿神を倒してから数日が経っている。僕はアムを引き連れてから再び降臨している。勿論僕とアムにはギリシャ神話の水、海担当として仕事がえげつない程ある。しかしウラノスお爺様が『孫の頼みならば何でも叶えてやるぞ!』と言ってくれたので僕たちの仕事を丸投げした。


僕が『孫の頼みなら受け入れられんだよね?』と言ったら泣きながら受け入れてくれた。いやぁ、ウラノスお爺様は良いお爺さんだよねぇ。僕たち海神の仕事を泣きながら許可してくれるなんて。しかしビックリだよ。ウラノスお爺様があんなに嬉しそうにしてたなんて。そんなに仕事をしたかったのかな?


「ポセイドン様、ウラノス様は嬉しくて泣いていた訳じゃありませんからね?ウラノス様は大嫌いですから」

「へぇ、そうなんだ。だったらどうして僕からのお願いを断らなかったのかな?断ってくれてもよかったよね?」

「はぁ、それ分かってて言ってますよね。ウラノス様はポセイドン様が大好きだから嫌々許可したんです。それにウラノス様に圧を掛けたのは貴方でしょう?」

「ふーん、やっぱりそんな感じなのか。でもまぁ、僕とアムの仕事をやってくれるんだから感謝しとかなくちゃね」

「ポセイドン様の感謝は心から思ってないでしょ。もっと心から感謝してみてはどうなんですか?いや、無理ですね。ごめんなさい、ポセイドン様にそんな無茶を言ってしまって」

「アム、君さぁ。ナチュラルに毒を吐くのやめてくれない?確かに僕は君の夫だけど上司でもあるんだよ?それなのにそれは無くない?」


僕はそう言ってから怒ったようなオーラを周りに出現する。そうするとアムは呆れたような声質で『しょうがないですね、膝枕でもしますか?』と言ってから自らの膝をポンポンと叩いた。僕はアムの膝枕という魅惑に耐えきれずにアムの膝に頭を置いた。


いやぁ、アムの膝は最高やでぇ。もちもちしてるし柔らかいし寝心地も抜群。僕がそう思いながら僕は寝ている向きを変えてアムの居る方向にする。そうすると僕の顔がアムのお腹に当たる。あぁ、まじで良い。スタイルが良すぎて摘むとこが無いくらいだ。それなのにホッソリとした感じじゃないのは狡いと思うんだ。


(夜の時とかにポセイドン様に良い女、可愛い、綺麗、美しい、って言われたいから。いや、できるならずっとそう言われたいです)


僕はそう考えているとアムとの初夜の時にアムが言っていた事を思い出した。僕はそう考えながら顔を赤くしながら顔をお腹に押し付ける。そうするとアムからとても良い匂いが香ってくる。この匂い、本当にいい匂いだな。永遠に嗅いでいられる。


「あ、あのポセイドン様?明らかに私の匂いを嗅いでますよね?だって鼻を嗅ぐ音のスンスンって音が聞こえるんですもん。そんなに私のは良い匂いなんですか?」

「何言ってるの?アムの匂いだよ?そんなの良い匂い一択に決まってるじゃん。本当にアムは分かってないなぁ」

「ひゃっ!私のお腹に埋めたまま喋らないでくださいよ……!というか私の匂いが良いのが当然な訳ないでしょ!汗の匂いとか臭いでしょ?」

「いんや、めちゃくちゃ良い匂いする。本当ならアムの匂いをずっと嗅いでいたいんだよ?だけどそれをするとアムは嫌がるでしょ?だからやってないだけ」


僕は一回顔を上げ、そう告げた後にもう一度アムのお腹に押し付ける。それにしてもアムの顔、少し赤かったな。本当にそういう所狡いと思う。僕はそう思っていると眠気に誘われてきた。うぅ、眠い。もう少しアムの膝枕を堪能していたいのに。僕がそう思っているとアムが、僕の水色の髪を撫でてきた。


「ポセイドン様、眠いんですか?眠いのならば寝ても良いのですよ?私は今、貴方の言う事を何でも聞くという期間内ですし」


僕はアムにそんな事を言われてしまった。そんな事を言われたらどんどん眠くなってくるじゃないか。僕がそう考えていると先程よりも更に眠気が強く誘ってくる。眠い、おやすみなさい、アム。僕はそう心の中で告げた後に眠りについた。


ー12時間後ー


ふわぁ、よく寝たなぁ。それにしてもこの枕っていつもより柔らかいなぁ。何故かモチモチもしてるし。人間界にはこんな物があったんだなぁ。そう思っていると心の中で独占欲が溢れ出してくる。そしてそれに何故?という疑問が出てくる。僕はその疑問と欲に悩みながらも枕を触ってみる。


むむむ、枕の範囲は結構狭いんだね。だけど結構スベスベしてるんだよね。僕がそう思いながら起きるために上に向くとアムがとても赤い顔で僕の方を見ていた。あれ?もしかしてこれってアムの膝枕?僕がその考えに到達すると昨日の記憶が蘇る。ちょっとやらかしちゃったかな?そう思っているとアムは僕にずっと赤い顔を見つめられて限界が来たのか、顔を逸らしてしまった。


はぁ!?なんでそんな可愛い動作するのさ!いやまぁ、アムは大体いつでも可愛いけど!僕がそんな事を思いながら起き上がる。


「あ、起き上がったんですね。おはようございます。………………………あの?何故か私を見る目が怪しいんですけど?夜の時とかに私を見る目と一緒なんですけど?ひゃっ!急に腕を握らないでください……!」

「あのさぁ、さっきから僕の事を誘ってるよね?だったらもう良いよね?最近は仕事で発散も出来てはないしね」

「わ、わかりました。思う存分来ても良いですよ。出来るのなら乱暴にしてくださいね?」

「はぁ、アムは本当にマゾだよね」


僕はそう言いながらアムをベットに押し倒した後に脱いだ後にたくさんヤった、以上。





______________________________________________

□銀王

人型の場合だと髪が銀色になり、魔物型だと毛が銀色一色になる。その状態だと力が倍加される。そして最低限でも十数倍である。しかし銀王にはデメリットもある。初期の状態で変身すると暴走するのである。そして理性が無くなる者は力に耐えられなかったり、力によったりしている奴もいるのだが、一番は心が壊れるのが原因である。銀王状態になるにはそれぞれ覚醒要因が違う。しかし同じなのは大切な物を失うという事である。


補足:ポセイドンの銀王覚醒の要因は友達、仲間、家族、家族に近しい者の殺害、見殺し、生贄である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る