第8話神話的生物猿と海神の三つ目の権能
親玉猿の魂が変化する。黒色から水色になり、親玉猿に刻まれていた魔法陣にも変化が起きていた。より大きく、込められている魔力も膨大になる。魂を闇属性から水属性に変化させたか。親玉猿は魔法陣を創造して水の攻撃を繰り出してきた。
「悪いけどそれは悪手だよ。僕はこれでも海神の中で最高位なんだ。同じ水で勝てると思わない事だね」
僕はそう言いながら水をノーモーションで破壊する。当たり前でしょ、水の分野だったら僕の方が圧倒的に上だよ。僕が親玉猿の方向に睨むと親玉猿は水を展開できなくなっていた。しかし魔力操作は出来ると分かったのか、僕に殴りに来た。僕はそれを避けてからデコピンで吹っ飛ばす。
ふーん、結構なダメージが入ったね。僕がそう考えていると水の光線が飛んできた。しまったな、使えないようにしてたのは魔法だけだった。魔術は使えるんだよね………………まぁ、だからどうという事でもないか。僕はそう考えながら手で受けると少しピリッとした感覚に襲われた。
これは………………毒か。へぇ、結構良い使い方をするじゃないか。僕はそう思いながら手に力を込めて握ると毒が消えた。でもさ、僕は神だぜ?君みたいな使い方をするヤツと多く戦ってきてるんだよ?
僕は1秒も経たずに親玉猿の目の前に着いたので親玉猿の腹に蹴りの一閃を放つ。君は自身を何と認識しているのかな?僕にとって君は面白い生命体だよ。君は後一歩で新たなステージへと到達できる。そんな面白そうな奴なんてそうそういないからね。その一歩、手伝わさせてもらうよ。
『神秘の一閃』
僕が神力を使った技を放つとドォォォン!という音が鳴った後に親玉猿から神力と魔力と悪力が溢れてきている。へぇ、神にへと覚醒したか。なった神は猿神かな?僕がそう考えていると親玉猿より何回りも小柄になった銀色の毛をした猿が現れた。まじか、銀王にまで覚醒したのか。
銀王が現れるなんて何億年ぶりだよ。銀王になったみたいだから十数倍は強くなってるけど…………少し可笑しいね。初めての変身なのに理性がある。銀王に最初なったら暴走状態になるんだけどなぁ。僕と同じ…………………か。本当に面白いね。
「テンシンゴクリク!」
僕が観察していると猿神がそう叫ぶと、暴風が発生して魔力とかの諸々の力が上昇した。はぁ!?どれだけ無茶をすれば気が済むのさ!?そんなの死にに行くようなものだよ!そこまでして僕と決着をつけたいのか。良いよ、それじゃあ乗ってあげようか。
僕はそう考えながら構えていると、猿神は地面へと手をつけたと思ったら権能を発動させて地面を操作する。なるほどね、獲得したのは地面系の権能ってわけか!僕はそう考えながら水を具現化して刀を想像する。
『水武器創造・水乃太刀』
僕は水で創造した太刀で猿神が地面操作で此方に向かってくる地面を切り裂く。けどやっぱり硬いね!銀王状態なんだ……………そりゃ権能も強化されてるよね!僕はそう考えながら切り裂いているのだが、どんどん硬くなっている。本当に……………どんな成長速度してるのかな!
これが神になったばっかりって信じたくないんだけどな!僕はそう考えていると地面に捕まってしまった。あー!もう!周りのために加減してたけどもう加減しなくて良いや!此処一帯を消し炭にするくらいだったら大丈夫でしょ!
僕は魔力と神力、天力を開放して僕を捕まえている地面を消し飛ばす。それから僕はその力をこの身体に纏って黒色の髪を水色の髪へと変化させる。そして水の太刀を更に強化するために神力を込めてから少し工夫をする。
「本来なら封印を解くだけで十分なんだけどね……少しサービスをしてあげるよ。銘付与『神水』」
僕が水の太刀に銘を付けると神力が溢れてきた。当たり前だよね、銘を付けた事で創造したこの水太刀は神器へと昇華したのだから。君は誇って良いよ。この僕にここまでの力を開放させたのだから。僕はそう考えながら僕に向かってきている地面に向かって太刀を振り下ろす。
そうすると縦一直線に抉れたような跡が残った。うっわ、予想はしてたけど威力高いなぁ。それじゃあさっさと終わらせるとしますかね。僕はそう考えながら人の子が開発した縮地を使って距離を縮めてから猿神の首を刎ねる。
だけど唯首を刎ねただけではない。僕が保有する権能を付与する。最初から保有していた海と地震とは違う、後から獲得した三つ目の権能。ソレを使って首を切った事で猿神の身体は光に変わって天へと昇っていく。できるのなら再び会い、心踊る戦闘をしたいという願いが叶いますように。
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□三つ目の権能
ポセイドンの持っている権能は三つ。生まれた時に持っていた権能は海と地震のみであるが、もう一つは後天的に獲得した権能である。後の話で載せると思うので楽しみに待っていてください。
補足:この三つ目の権能を獲得した経緯はハデスの冥界を見に行った時にビビっ!ときて獲得した。ちなみにだが、その時のハデスは遠い目をしていたそうな。
□髪色の変化
ポセイドンの本来の髪の色は水色である。そして人間体の時に髪が黒色だったのは力を抑えるため。なので髪が変化したのは封印を解いて力を解放しただけである。だから某戦闘民族ヤサイ人の超がつく変身とは別物である。
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