第5話異次元な海神VS凡才のクロノスの兄弟神&眷属

僕がオケアノスの水の結界を破ると、多くの獣を従えているオケアノスが見えた。結構な量の獣がいるけど……………水属性の獣一体もいないじゃんか!アホか?アホなのか?何がどう思ったら己の属性に適正の無いヤツを選ぶんだよ!


確かに僕だって気に入った人間や魔物には適正とか考えずに加護とか祝福与えたりするけど………するけどさ!たまにだよ!自分のそばに置く眷属なら普通は同じのを選ぶでしょ!?僕がそう考えているとオケアノスが獣の眷属に指示を出して僕に向かって襲わせてきた。


それを天力を使ってその攻撃を弾くための衝撃を発生させる。そうして吹っ飛んだ狼の眷属は己の属性の火炎を放ってきた。それを僕が蹴りをぶつけて押し返そうとする。僕の蹴りと狼の火炎は一瞬拮抗していたが、僕が勝利した。


惜しいな、あんな才能を持っているのに適正属性ではないオケアノスを主人とするなんて。いや、違うか。あそこまで強くなったのはオケアノスが主人だったからか。加減するのも、相手を舐めるのもやめにしよう。彼奴は、彼奴等は僕と同格だ。


「見事だな、ポセイドン!こうも簡単に我が眷属の火炎を押し返すとはな。流石現主神の弟というわけか」

「見事?それは此方のセリフだよ。君たちの事を甘く見ていた。認めよう、君は誇り高き海神だ。だからこそ本気で君の事を叩き潰す!」


僕とオケアノスは神威をぶつけ合いながらそんな事を言う。そして話が終わったらオケアノスの眷属獣たちが俺に襲いかかってきた。闇の属性の蝙蝠と光属性の鳥が己たちの属性を使ったビームを融合させた新たなビームを僕に向かって行使する。


それを僕は天力を用いて天水化とは違う天式を行使する。出現させた水に神力を纏わせる。これだけでも天力と神力を使っているので結構高火力なのだが、足りない。もっと鋭く、もっと膨大に!僕はそう考えながら極大とも言える水を圧縮して方向を絞る。そうして僕と眷属獣たちのビームがぶつかり合う。


数秒の間、ぶつかり合っていると、後ろから攻撃が来ると勘が言っていたので避ける。そしたら虎が俺に向かって爪を振り下ろしていた。危ないな、あんな強烈な攻撃、喰らったら一溜まりもないぞ。僕がそう思っていると後ろから強大な天力を感じて振り返ると蝙蝠と鳥が先ほど撃っていたのよりも更に巨大なビームを放っていた。


僕はそのビームを避けることは叶わずに片腕を失ってしまった。油断していたつもりはないんだけどね。僕の身体は水と驚くほど適性がある。だから他の海神よりも水の再生が速く、神力の消費も少ない。だけど例え少なくとも腕を欠損しているのだ。神力は結構使ってしまう。


だからそれを利用する。欠損回復はどんな神力の使い手でも周りに撒き散らしてしまう。だから周囲の神力を吸収する。そしてそれを僕特有の属性に染めてから解放をする。解放をすると僕の肌には水色の紋章が、僕の周囲には僕を強化させるオーラが発生する。


僕が力を解放すると眷属獣たちが僕に襲いかかってきた。狼が飛びかかってきたのでしゃがんでから蹴りを入れる。そうすると蝙蝠と鳥が遠距離からビームを放ってきた。それを僕は身体を捻ってから上空に避ける。そして僕は宙を浮かびながら天式を超えた天式、極式を発動させる。


極式『覇水一門』


僕が極式を発動させると赤色の水の門が二つ出現した。そして門は融合して赤色の渦巻きになっな。それから渦巻きが火属性の水のビームを放った。蝙蝠と鳥は先ほど撃ったばかりで身体が硬直していて避けれなかった。


僕は覇水一門で蝙蝠と鳥を消し飛ばした後、それを赤色の水の槍に変える。オーディンさんが使っていた必勝の槍、グングニルを模倣した槍だ。この槍には必勝といった効果は付いていない。けれど今の僕にはこの槍がとても馴染む!


僕は向かってきている狼に向かってレプリカのグングニルを投擲する。その投擲したグングニルは狼の顔と身体を貫く。それから僕は前に進みながら振り返ると虎が爪を振るってきていた。更に虎が爪を振るうのを跳躍で避けてから猫騙しをする。


猫騙しをしたら虎は一瞬硬直してしまった。まぁ、当たり前だよね。結構な神力を込めたんだ、硬直しなきゃ自信が崩れる所だったよ。そう思いながら僕は槍の刃を変形させて薙刀の形に変える。そう変化すると疑似グングニルが戻ってきた……………目の前にいた虎を切り裂いた。


そうして虎を切り裂いた薙刀を手に取り、僕は眷属獣たちをサポートしていたオケアノスに向かい合う。


「見事だな、ポセイドン。お前はやはり、海神の中でも最強のようだな。礼を言う、私と眷属との約束を守ってくれて」

「僕は君に感謝されるべきじゃないと思ってるんだけどね。君の眷属を殺したのは僕なんだよ?」

「ふん、そのくらいは分かっておる。眷属が常日頃言っていた言葉のことを覚えていたのだろう?私の前で死にたいという言葉を。だからこそ感謝を伝えよう。感謝する、そして全力で戦おうぞ!」


僕とオケアノスがそんな事を言い合ってからお互いの武器を構える。そしてコンマ1秒も経たない一瞬、武器と武器がぶつかり合った。実力は僕の方が圧倒的に上………………だけど力の練度や使い方はギリシャ神話原初の海神たるオケアノスが勝っている。


それから僕とオケアノスがぶつかり合っているとオケアノスが突然武器を離してきた。一体どうして!?そう思っているとオケアノスから蹴りを入れられた。僕は咄嗟のことで防御出来なかった。だから結構吹っ飛ばされてしまった。だけどタダで受ける訳が無いでしょ!


天式『海腕』


僕は極小の海を召喚してからそれを肥大化して腕の形にする。勿論これで拘束できるなんて甘い考えは持ち合わせてはいない。オケアノスは海腕を槍で貫き、崩していく。だけど、それが狙いだ!オケアノス、知らなかっただろ?僕が能力の使い方でお前に唯一勝ってる所があるってさ。それは海の性質変化、例えゼウスお兄様であろうとも性質変化で負ける気はしないからね。


天式『海天地雷』


僕は海腕を爆発させる。そしてその後、その爆発が鎖へと姿を変える。オケアノスは鎖を破ろうとしているが、破れていない。当たり前だろ?それは何十万年も掛けて創造したとっておきの神器なのだから。それから僕はレプリカグングニル(薙刀バージョン)をオケアノスの地面へと投げる。


そうすると魔法陣が展開される。レプリカグングニルの意思の通りに操作する能力とは違うもう一つの能力、それはレプリカグングニルを代償にとっておきの魔法陣を展開するというもの。それじゃあこれで終わりとしようか。結構、楽しかったよ。それじゃあね。


極式『真天六水』


それを発動すると膨大な神力を具現化した水を大量にぶつけてオケアノスの魂と肉体を破壊した。





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□極式

天才をも超えた鬼才の上位1%ぐらいのやつが辿り着ける極地。使えているのは主神とかの異次元の神だけ…………………なのに主神とすごく実力が離れているポセイドンが使えているとかいうバグ。


□ポセイドンと眷属獣

オケアノスとポセイドンは何度も会ってはいないが、眷属獣とは結構会っている。なのでポセイドンは眷属獣たちの願いを叶えさせてあげた。

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