第4話縛りプレイと巨大樹

ゼウスお兄様は元気でございましょうか?僕は今、戦闘の鍛錬の為に新たに惑星を創り、そこに来ております。そんな馬鹿な事を僕が考えていると巨大樹が僕に向かって枝を飛ばしてきた。前世でいうビルぐらいある枝を。それを僕が水を使って切り飛ばすのだが、すぐに生えてくるので切っても大して意味がない。というか切った枝が落ちた部分から生えてくるので手数が増えるのだ。


なので切り飛ばすのもあまり良い方法と言えたものじゃない。だったら何でそんな事をやっているんだ?そんなの縛りプレイをしてるからに決まってるじゃんか!例えあの巨大樹をノーマルで倒す時は余裕があるからって縛りプレイをつけるんじゃなかった!縛りプレイの内容は神力を1%も使ってはならないという。


だったら簡単そうじゃんとでも思ったか?んなわけないでしょ!僕は身体能力や権能、技にも神力を使ってるから今の容量の1%を使わないって結構キツイんだよ!僕はそう考えながら巨大樹の枝を渡りに渡って行くと巨大樹の真正面に来たので少しデカいのをぶちかます。


天式『天水化』


僕は出現させた水を天水に変える。ちなみにだけどこの天水は雨の水ってわけじゃないよ。この天水は天界にある禁断の水だ。そう考えながら僕は禁断の水に更に普通の水を融合する。普通の水が正の水だとしたら天水は負の水だ。それらを混ぜ合わせるとなると反発が生まれるのは必然である。


しかし反発する物質は物によってかなり変わる。水の場合は無差別のビームへと変化する。そしてその無差別ビームをコントロール出来たとしたら?僕はそう考えながら無差別ビームの方向を決めて発射する。そうして魔法陣も何もない水の攻撃が巨大樹を貫通したのだ。


いやはや咄嗟に考えたものだけど上手くいって良かったよ。神力の減った量はギリギリ1%にはなってないね!僕がそう喜んでいるとアムが僕に話しかけてきた。


「ふふ、お見事でしたよ。ポセイドン様」

「でもこの縛りプレイを考えたのアムでしょ?だったら僕がクリアする事は分かってたんじゃないの?」

「いえ、私はポセイドン様が無理そうなのを選んだつもりなんですけどね。まさかクリアされてしまうとは」

「ねぇ、アム?何勝手に終わろうとしてるの?約束したよね?何でもやるってさ。てことで僕のいう事を一ヶ月の間、全部聞いてもらおうか」


「わ、分かってますよ。何でも言う事を聞きます。だから安心してくださいよ」

「良かったよ、破ったらちょっと考えなきゃいけなかったからね」


僕はアムとそんな事を言いながら水を具現化して僕の海水の宮殿に転移する。それから僕はアムと手を繋ぎながらギリシャの共通世界での仕事をする為に仕事部屋に向かう。というかこの宮殿、すごく広いんだけど。創ったは良いものの、他の部屋はあんまり使った事無いんだよね。


僕はそんな事を考えていると仕事部屋に着いたので早速仕事に取り掛かる。ちなみにだけどアムにも手伝ってもらう。アムは僕の眷属神でもあるからね。僕はそんな事を考えながら大量に積まれたプリントと向かい合う。ギリシャの共通世界は前世の地球みたいなものだ。だけど魔法があるファンタジーより管理が大変なのだ。


何故かって?ファンタジーの世界なら最初の設定とたまに世界を見るだけで良いのだけどね。地球のような世界だと、人間たちにとってのハプニング直々に起こさなくちゃならないんだよね。僕以外にも他のギリシャ神話の神はいるんだけど大体サボってるんだよね。だから海の仕事は全部僕がしなくちゃいけないんだよ。


いや、サボっているというよりかは僕を怖がっている感じかな?でも仕方がないと思うんだ。僕の大切で大切なアムに手を出そうとしてきたんだから。寧ろ半殺しと神力の大部分を奪ってあげただけなんだから感謝して欲しいまであるよ。僕はそう考えながらプリントに許可の印と否定の印を押し分ける。


僕が印を押し始めてから何時間も経っているとこんなプリントが見つかった。それはとても長かったので要約すると『人間が嫌いなんでポセイドン様の津波で殲滅してください』ということだった。はぁ、本当にギリシャ神話の神ってロクなのいないよね。僕はそう考えながらゼウスお兄様とウラノスお兄様が教えてくれた天神眼を使う。


そうするとオケアノスの神名が出現してきた。分類的には僕の眷属なんだけど………………庇う必要とか感じないし、素直に罰を与えたら良いや。多分だけど神格と権能の強奪は避けられないよね。だってクロノスお父様が主神になる前に兄弟であるクロノスお兄様と父であるウラノスお爺様と母であるガイアお婆様の権能と神格を奪おうとしたからね。


アイツらを炙り出すために生かしていたみたいだけど無駄だったか。オケアノスは捨て駒みたいだったからね。本来のギリシャ神話だったらオケアノスは戦を避けるまともな神だったんだけどね。そんな事を考えながらゼウスお兄様に連絡を入れる。


それから僕はアムに一言を入れてからオケアノスにいる神域に転移する。しかし水の結界に阻まれる。そして設置されたのを見ると設置されたのは先ほどである。はぁ、こんなので僕を止められると思ったら大間違いなんだよね。僕はそう考えながら水の結界に手を置き、壊した。




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□天式

神や天使などが持つ天力を使って能力を強化させたのがこの式である。そして天式を用いた技や能力は強化される。


補足:ポセイドンが巨大樹に向かって撃った水のビームは受け止められる神は結構少ない。

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