第2話海水と地震

というか空間にヒビが入ったのはどうしようかな。本当にどうして直せば良いんだろう。僕がそう考えているとある考えに至った。神力を使って直せば良いや!これでも僕はこれでもクロノス一家の家族だから神力は結構膨大なんですよ。


多分だけど神力だけならウラノスお爺様やクロノスお父様、ゼウスお兄様よりあるんだよね。僕はそう考えながらヒビの入った空間に範囲を絞って属性を付与した神力をぶつける。む、思ったより抵抗が強いね。こうなったらもっと神力をぶつけるか。


僕が更に神力をぶつけるとヒビの入った空間はパキパキと鳴りながら逆再生みたいに戻っていく。お、やっぱり神力に修復の属性を付与したのは間違いじゃなかったか。僕は空間のヒビが直って良かった〜!なんて呑気な事を考えながら海の権能とは違う地震の権能を発動する。


僕が地震の権能を発動すると十分の間、この惑星を揺らす地震が襲いかかった。え、えぇ?弱すぎじゃない?もう普通に殴った方が良いまであるよ。僕はそう考えながら少し力を込めて惑星を殴ると先ほどよりも強力で長時間襲いかかる地震が発生した。やっぱり殴った方が早かったよ。


これでも僕は神々に比べたら力が弱い方なんだけどなぁ。い、いや!これまで手をつけてなかったし?まだまだ成長の余地はある!…………あると思いたい。僕はそう考えながら地震を発生させる。地震が切れたら更に次の地震を発生させる。そうすると効果と持続時間が長くなっている。


でもこれぐらいの地震だったらどの神でも出来そうだよね。僕ですら神力ブッパでこれ以上の地震を起こせるのに。そんな事を考えていると地震をやり過ぎたのか海が荒れに荒れている。そして海は今までの僕の行いに怒ったのか襲いかかってきた。海に意思が宿った……………か。結構早いね。


僕はそう考えながら海は変化して剣の形へと変わった。そしてその剣は僕に向かって突き刺しに来た。僕はその剣を防御せずに立っているとその剣はポチャンと海に帰った。海は僕に攻撃が通じなかった事で更に怒ったのか膨大な量の海水を出現させた。そしてその量の海水が収束されると人型の海水がそこにいた。


僕はへぇ、と思っていると海水は僕に向かって拳を払ってきた。僕はそれを弾く。海水が打ち込んだ攻撃を、蹴りも拳もどんな攻撃も。全てを弾いている。海水は全ての攻撃を僕に弾かれて今まで無表情だった顔が焦った顔に染まる。そろそろ反撃をするべきかな?僕はそう考えてから海水のお腹に蹴りを叩き込む。


「どうして、どうして私に攻撃が通じているの!?」

「不思議?海水である、自然体である君が僕の物理攻撃が通じているのが。君ってまだ精霊として生まれたばっかりでしょ。多分だけど生まれてから一日も経っていない。だから知らない。例え精霊であろうとも圧倒的に上の存在からの攻撃には防御が効かないんだよ」

「な!貴方が私よりも、精霊よりも上の存在とでも言いたいの!?そんな事あり得るわけないじゃない。ただの人間である貴方なんかが私よりも上の存在な訳がない」


チッ!精霊はこれだから嫌いなんだよ。僕はそう考えながらその精霊に向かって威圧をする。ただの威圧ではない。神力による威圧、神威である。僕が神威を使うと海水の顔は青く染まってきた。理解出来たのだろう、僕が精霊よりも上位存在の神であると。海水は急いで僕に向かって土下座をしてきた。

えぇ?そこまでする必要はないんだけどなぁ。というか海の上で土下座って器用だね。


「別にそこまでしなくて良いよ。僕はこの星で鍛錬をしたいだけだから邪魔をしなかったらそれで良いよ」

「ほ、本当ですか!?な、ならば一緒に鍛錬をさせてもらう事も可能でしょうか?」

「えぇ?僕は邪魔しないでって言ったんだけどなぁ。……………しょうがない、良いよ。君となら面白いものが出来そうだしね」


てことで海水ちゃんが仲間になりました、やったね。いやはや仲間になってもらえて良かったよ。この子は磨けば光る原石どころじゃない。1磨けば100光る途轍もない石だ。それに海水ちゃんといると新たな発想が浮かび上がりそうな気がするんだよね。だからあながち面白いものが出来そうというのも間違ってはいない。


そして海水ちゃんを仲間になって欲しかったのはもう一つある。多分だけど海水ちゃんはイレギュラーの存在だ。精霊も割と人間臭くてね、自分達が理解できない、自分達とは違う存在が現れると迫害する性質がある。そんな場所に海水ちゃんを行かされるわけがないでしょ。というか精霊達って基本人間達のことを下に見てるくせに本質は人間たちと変わらないんだよね。


海水ちゃんもその傾向にあるけどまだ薄い方だし大丈夫でしょ。もし酷くなったらちょっとお話をしなくちゃならないけどね?僕はそんな事を考えながら海水ちゃんの頭をヨシヨシする。なんの宣言もなく頭を触っちゃ不味かったかな?とも思ったが何も言ってないので大丈夫でしょう。というか名前を考えないとね。いつまでも海水ちゃんじゃあいけないしね。


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□神力

神力とは神々だけが持つこと許された力…………というわけではない。神に近い生物とかなら持てるので結構所有者はいる。人間でいうなら亜神、妖怪とかなら八咫烏。狐の妖怪も九尾なら持っている。でも神力に属性を纏わせるのは極少数しかいない。何が兄様とは違う一般の神やふざけんな!


※海水ちゃんの名前を募集します

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