憧れのお姉さんに告白するも「前世で六人息子がいて、お前は七人目の息子の様なもんなんだ」と言われた件

シノヤ

第1話息子の様に思っていた

私はコカ、弟分のディーノと冒険者をしていた、その日は大口の依頼の報酬があり、数日ゆっくりできる資金が手元にあった。

宿の部屋で、私は考えるディーノもそろそろ女を知るべきかな?

私達はある事情で定住できない、冒険者なんて危険な仕事をしてるのもその為だ。

旅暮らしでディーノは恋人も作る暇がない、魔物に襲われて死ぬかもしれないし、盗賊に襲われるかも、私だって不意を付かれればディーノを守りきれない……いつ死んでも可笑しくない。

私は真剣な顔で告げる。

「ディーノも十五歳だ、この金で娼館に遊んで来いよ、冒険者してたらいつ死ぬかわからないんだしな!」

うん?何か不機嫌になったぞ?露骨すぎたか?

「すまんディーノ、悪気はないんだ――ただ旅暮らしでは恋人もつくれないだろ?」

「……………」

何なんだ?この空気は――気まずい。

「姉さんが――」

「ん?」

「コカ姉さんが好きだ!!」

「――え?ディーノの事は息子みたいに……」

まずい!ディーノが唖然としてる、弟どころか息子とか言っちゃったよ。

「――信じられないと思うけど、姉ちゃん前世の記憶があって息子が六人いて……七人目の息子ぐらいに思っていた……」

私の告白にディーノは固まっている、前世で六人息子がいたとか意味わからんだろうな。

でも事実なのだ、だからディーノの両親の死後彼を引き取り旅にでた。

彼を勇者にさせないために、あの方の命令でも息子は殺せない、いつしか彼を息子の様に愛してしまっていた。

ディーノは私の事が女として好きだったのか、参った、全然気が付かなかったな。

私は苦笑する、前世では人妻で経産婦だ、男女の営みなら問題ない、ディーノが望むなら応えてあげよう。

「――わかった、初めてが私でいいんだな?」

「うん、コカ……姉さんが良い…」

彼は声を振るわせながら告白する、可愛い……参ったな可愛い、意識し始めたら私自身興奮してきた。

―――避妊しろ馬鹿!!子供作るなら時を考えなさい!!

―――脳裏に浮かぶ前世の親友の言葉

そうだ妊娠したら旅に影響が!?

私は前世を思い出し焦った、産休を連続で取って親友に説教された、怖かった、避妊は大切だ。

「すまないディーノ、薬師から避妊薬を買ってくるから待って居てくれ」

「え?――うん、そうだね」

避妊の言葉にディーノは納得してくた。


避妊かぁ………前世は妊活しかして無かったしな、どうするんだっけ?

取り敢えず薬師に聞けばいいか、私はいつも傷薬を買う店に足を運ぶ。

「コカさんいらしゃい」

店に入ると若い女薬師アイミーが声を掛けてきた。

「相談があるんだ…?」

「どんなお薬がいるんです?」

店番がアイミーで良かった、男の薬師だったら恥ずかしかった。

「当日、効果のある避妊薬と――潤滑剤みたいなものあるかな?」

「潤滑剤ですか?コカさんの年齢でしたら必要ないと思いますが?」

もっともな疑問だ、体調にもよるが私の年齢で必要とするものは少ないだろう。

必要とするのは日に何人も相手にする娼婦ぐらいか。

「相手が初めてで、すぐ入れたがると思うのでね」

アイミーは察したのか、薬棚から薬を用意してくれる。

「右の瓶が避妊薬で、左が潤滑剤です、潤滑剤行為の前、避妊薬は出されたあとなるべく早く挿入してくださいね」

「分かった」

私は代金を払うと宿に向かった。


私は自分の部屋に戻ると、宿の人から桶にお湯を貰った、時間があれば公衆浴場にいくのだが、ディーノを待たせている。

湿らせた布で体をふく、自分の体を改めて確認する、筋肉付きすぎだな、並の男を超える筋肉量、腹筋はシックスパック、前世で旦那はベタ褒めだったが特殊性癖を私は疑っていた。

唯一の救いは胸がでかいと言う所、やはり母性の象徴である乳房に男は惹かれるのだろうか?

私は股間に潤滑剤を仕込むと、上着を羽織った。

すぐ隣だし大丈夫だよね、念のため廊下に誰も居ないのを確認してから移動する。


「ディーノ入るよ」

部屋に入ると彼はベットに座っていた、緊張してるようだ、誰だって初めてはそうだよね。

私は彼の隣に座るとキスをする、舌を入れると彼は不慣れながらも応えてくれた。

暫くして唇を話すと彼は恍惚とした表情をしていた、息子のように思っていた男とこうなるとは私は背徳感に震えた。

彼を裸にし仰向けに寝かせると股間を見る。

余計な心配だったようだ、彼の体はその気になっている。

「ディーノ……我慢しなくていいからな?」

私はそう告げると彼を受け入れた。




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