第13話 モントス


 またお客様だ。

「この度は弟が大変ご迷惑をおかけいたしました。私は現魔王のアジトと申します」

 きちんとした礼儀をわきまえている少年だ。

「あぁ、弟くんって魔王領の?」

「はい!まだワガママ放題なんで困っているところです」

「あははは、いいよいいよ気にしなくて、可愛かったし」

「そう言ってもらえると助かります」

「と言うことは魔王自ら来たの?別に気にしてないのに」

「いえ。私も見てみたいと思ってたところだったんですがすごい街並みですね」

「でしょ?結構頑張ってるんだよ」

「これも王のスキルということですか?」

「そうなるね」

「それは凄いですね」

「それほどでもないぞ?時間がかかるし疲れる」

 現に俺は疲れている。

「それ程労力を使って作ったんですか?感心します」

「そうか?あははは」

「私どもの魔王国もヴァルハラに入れてもらえませんか?」

「え?ヴァルハラ王国にはいるの?じゃあ、今まで通りそっちはアジトに任せるよ」

「本当に入れてもらえるんですか?それならばやはり」

「うん。インフラを整備しなきゃな?まずは港からだから時間がかかるけど」

「はい!ありがとうございます」

 頭を下げるアジト。

「分かったよ、でもこっちからやって行くから待っててね」

「はい!それはもちろん」


 さあ。いそがしくなるぞ!

 まずは港の整備からだな街づくりゲームの機能を使って漁港を作る。そこから造船所も作って船を作る。

 さぁ、魔王国に出発という所だが勉強もしなきゃいけないので勉強しながら船に揺られて船酔いしてしまった。


 土日しか時間がないから急ピッチで魔王国をインフラしていくとなかなか立派な街になったなぁ。

「ありがとうございます。これで民も元気に暮らせるでしょう」

「いいよ。アジトにここのことは任せたからね」

「はい!お任せください」

 他の村にもインフラを整備してやり道路を作る。車は輸出すればいいだろ。

 色々とやりたいが土日と時間が決まってるからギリギリまでインフラしてから船で帰り、自分の部屋に行く。

「ハァ。疲れるなぁ」

 風呂場に行こうとすると親には、

「あんたいつ帰ってきたんだい?ご飯は?」

「食べるよー」

「ほんと不良になったんじゃないだろうね」

「だったら家にいないでしょ?」

「それもそうね」

 俺は不良になれないし、ヴァルハラ王国を、これである程度纏めている王様なんだからな!

「まぁ、いえないけどな」


 土日が終わって月曜日からまた学校だ。

「よう、タカシ?ゲームは進んでるか?」

「まあまあだね?なんかいいゲームはある?」

「いまはないなぁ、スマホのゲームで十分だし」

「だよなぁ?スマホのゲームでなんかいいのある?」

「街づくりのパズルゲームとかは結構面白いぞ?」

「そんなに面白いんだ?」

「そうだな開拓村から始まってちょっとずつ街を近代化させていくんだ」

 それはもうやってるからいいか?

「ふーん。まあまあだね!」

「あとはキャラもののモントスかな?」

「あのモントス?もういいだろ?」

 モンスタートス、略してモントスだ。

「最近はアップデートが入ってキャラも増えたんだよ」

「へぇ、もっかいダウンロードしようかな?」

「やったら一緒にやろうぜ」

「おう」

 俺は早速ダウンロードしてたら、授業になった。

 

 へぇ、無料100連ガチャとかチケットなんか多く貰えた、リターンチケットまでもらえるなんてな。

 今まで集めたモンスターも大勢いるし、てかモンスターじゃないけどなぁ。人だよなどうみても。

 100連ガチャやチケットを使いモントスのキャラを集めて行く。ラックが極のやつとかどうなるのかな?

 とりあえずは学校が終わってからだな。


 学校が終わり走って家に帰る。

 レベルが9999だから着くのも早い。

 段ボールの中から異世界に入って、すぐにモントスを開くと、

『スキルを追加しました』

「んー。ルシフェル出てこい。あとアーサーも」

 この二体は最強格だからなぁ。

「はい。主!アーサー参上しました」

「はぁい!貴方が私の主人ね」

「アーサーは軍に、ルシフェルは確かワープ出来たよな?」

「分かりました」

 とアーサーは去っていき、ルシフェルは。

「できるわよ?どこにワープするの?」

「とりあえず魔王国だけど分かるか?」

「一回行った所じゃないと分からないわ」

「よし。ならすぐに出発だ」

 魔王国を目指すことになった。

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