第6話 祭りだわっしょい!


 勉強を死ぬほど頑張って頭がパンクしそうになりながら期末テストに向けて頑張る。

 帰ってきた期末テストの結果はなんとかなった感じですな。やはり学校の授業をちゃんと聞いておくのがキモですわ。


 さて、期末も終わったことですし!さぁ異世界に転移!


「お疲れ様でした、ご主人様」

「久遠ちゃんもお疲れ様」

 ここ最近はインフラ整備ばっかりしてたから街が見違えるようになっている。

 この街だけではなく他の村々も、インフラ整備は整った。


 ということは!ということはですよ!今こそ機動戦士ガンガルの出番ではないか!


「シトラス!ガンガルで出撃するぞ」

「はい!」

 城の外に出てガンガルを召喚アンド搭乗!


「ガンガルいっきまーす!」

「いっきまーす」

“ゴオオオオオオオオオオオ”

「見えました聖教国です!」

“ズオン”

「お前らが聖教国を乗っ取ってシトラスちゃんを泣かせやがったな!」

「な、なんなんだ!この白い物体は!」

「敵兵であります」

「矢を放てぇー」

「大砲発射」

「てぇー!」

“ドンドドン”

 ガンガルの登場で下はてんやわんやの大騒ぎだ矢も効かない、砲弾すら盾で受け止めるガンガルこそ最強なのだ。

「わーわーきゃーきゃー五月蝿いのう!まとめて踏み潰してやろうか!」

 下の奴らは白旗を振っているが上の奴らは出ていく気ゼロだな。

“ズシン、ズシン”

 聖教国のシンボルの上で椅子に座ってる奴らがこっちに気づいた。

「おい!こっちが本気ならいちげきだぞ!」

「な、な、な、なんだそれは!卑怯ではないか!」

「卑怯もクソも、よくもシトラスちゃんを泣かせやがったな!覚悟しろよ」

 指を突っ込もうとしたその時、

「わ、悪かった!ワシらの負けじゃ」

 ようやく白旗を見せて懇願する上でふんぞり帰ってた奴らを見返すことができた。

「さっさと出ていけ!出ないとここは更地になるぞ!」

「ひいいぃ」

「にげろおぉぉぉー!」


「シトラス!気が済んだか?」

「はい!とっても!」

 いい笑顔だ。


 ガンガルで城まで帰るドライブデートですかな?


 そして年末は祭りだわっしょい!の出番だ、このために準備してきたからな!

 みんなで屋台を楽しむ。

 大規模な祭りにしたからなんでもあるぜ?りんご飴、射的、金魚掬いに綿菓子、お面屋。


 ゲームなのに本格的でちょー楽しい!

 久遠ちゃんも翠ちゃんもシトラスちゃんも立花ちゃんもみんな笑顔だ!そう!これが見たかったのだよ!


 美少女に囲まれて歩いていくので俺は真ん中を歩いている。

 両手は久遠ちゃんと翠ちゃんがつないでくれている。

 イカ焼きを頬張る立花ちゃんや、射的を外す翠ちゃん、だって美少女が千人もいるからそりゃ楽しくないわけないでしょう。


「ご主人様あれとってください」

 うさぎのぬいぐるみを久遠ちゃんが欲しがる。

「あれか?おーし!頑張るぞ!」

“パン”

「よしっ!ゲットだぜ!」

コロンと落ちた景品を手渡してくるオッチャン。

「兄ちゃん射的のコツわかってるね」

「まーね!」

 射的にはいくつかコツがある。コルクや銃の選び方もそうだがバネを引いた後にコルクを詰めるのがコツだ。

 まぁとれない時は取れないのだがな。

 久遠ちゃんは取れたうさぎのぬいぐるみを抱いてお祭りを楽しんでいる。




 そして年明けとともにいよいよの3,000発の大花火だ!


“3”


“2“


“1”



“ヒューーーー”


“ドォン”


「わぁ、綺麗」

「あれもご主人様が作ったのですよ」

 がんばった涙と汗と指の痛さの結晶なのですよ!でも綺麗だー!

「あ、ハート型」

「凄い凄い」

 3,000発なんて結構早く終わるけどでも、それでも、みんなが喜んでくれるから頑張れたんだよ!


 さぁ、まだ祭りはこれからだ!


 “チュッ”


「え!」

「ありがとうございます」

「こ、こちらこそありがとうございます」

 ほっぺだけど!ほっぺだけど!ほっぺでいい!!


 久遠ちゃん顔真っ赤!


 いやぁ、いいもの見れた!


“チュ”“チュ”“チュー”


 翠ちゃんに立花ちゃんにシトラスちゃん!?

「久遠だけずるいです!」

「そうですよ!」

「私が一番長かったですからね」


 やっべ、今年の運使い果たしたかもしれない!

「いやっほー」

「あっ!私達のも受け取ってくださいよー」


 キスの嵐を受けた俺はフラフラになりながら去年一年お疲れ様と今年もいい年になりますようにと、願いを込めたヴァルハラ連続花火をバックに『ありがとう』と叫んでいた。


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