盗られた!うめぼしの謎
4-1 盗られた!うめぼしの謎 事件発生
スーパーの駐車場にて。
「万引きです!誰か捕まえて!!」
スーパーの店員である私が、犯人を指さしながらそう叫ぶと、私の近くにいた背の高く恰幅の良い男性が犯人の腕を掴んで引き止めてくれた。男性の顔は塩顔イケメンをひどく
「おじいさん、その梅干し盗んだのか?早くスーパーに戻りな…」
男は冷徹な声で、今回の犯人であるご老人に向かってそう呼びかけていた。
遠くからその様子を観察している私の後ろから、店長がやってきた。
「ありがとうございます。」
店長は、男性に笑顔でお礼を言うと、すぐさま表情を切り替え、眉を吊り上げて
「ちょっと!こっちまで来てください!!」
と怒声を放ち、おじいさんの腕を強く掴み、スーパーのバックヤードの方に引き連れて行った。いつも万引きに対応するときのように、恐らくバックヤードにある休憩室まで連れて行くのだろう。
これから事情徴収(のようなもの)があるのだ。
一件落着という感じで、私がお菓子売り場の品出しに戻ろうとすると、先程おじいさんを捕まえた男が私のもとにのっそりと歩いてきた。まさか、ナンパか?私ってそんなに可愛い???
「あの、
私はその言葉を受け、自分の自意識過剰っぷりに恥ずかしさを覚えながらも、男の行う非公式の捜査を手伝うことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます