第13話 王国の闇……
三人は
辿り着いたのは、魔法王国だった。それは、千年前に
「来ちまったな」
ユウトは静かに
「わたしは複雑な心境です」カナミは言った。「ここが千年前に
ユウトは頷いた。「確かにな。俺たちは、歴史について何も知らねぇ」
カーマンは言った。「それにしたって、おかしいわね。私たちがいくら
カナミはある仮説を立てた。「もしかしたら、ここにも魔法の影響があるのかもしれません」
「どいうことだ」ユウトは尋ねた。
「千年前、魔法の大きな事故がありました」
「ああ、俺たちは、あの滅びの光景を見せられた。危うく、世界が滅ぶところだった」
「そうです」カナミは頷いた。「でも、王女様とあの男の人が世界を救ってくれた。ここまでは分かりました。でも、話しには続きがある!」
「何だよ」ユウト尋ねた。
「ここからは仮説ですけど、二人の
カーマンは見解を言った。「私の結論からすれば、不完全だった魔法は、世界にあらゆる形となって、
ユウトは納得した。
「だから、俺たちには歴史を知らねぇのか」
カナミは見た。「ここは、その失われた歴史の隠された場所なのかもしれません」
ユウトは暗がりの先を見た。そこには暗い廊下が伸びている。
三人がいるのは、魔法王国の、
「それにしても、広い場所だな」
ユウトは、宮廷内を散策しながら言った。
「静かに」カナミは言った。「何か来ます」
ユウトは目を凝らすと、廊下の奥から、
カマーンはいち早く、
だが、相手は無傷だった。
「ぜんぜん、効かない」
ユウトは不死者たちを見た。「うぇ、見た目がグロい」
「そんなこと言ってはダメですよ」カナミは言った。「もとは、王宮に住んでいた人たちなんですから」
「でも、まるでヘドロのような
「いったん、逃げましょう」カマーンは言った。「あなたちじゃ、勝てない。ここはいったん逃げて、作戦を立てましょう」
「いや、おれは強くなった。だから、何とかなる」ユウトは、
ユウトの拳は鉄のように固くなった。
それを使って、不死者を
「うお、あぶねぇ」
「だから言ったでしょう」カマーンは言った。「ああ見て、すごく強いの」
カマーンはこん身の一撃を放った。拳を炎に変えて、炎とともに焼き尽くす、必殺技だった。
一瞬、不死者は炎に飲み込まれたが、再生し、立ち尽くした。
「やっぱり、死なない」
不死者は
三人は、耳を
「やっぱり逃げなと」カマーンは言った。
ユウトは立ち尽くした。
「ユウトさん、早く逃げましょう」カナミは言った。
「ダメだ。あいつら、泣いている」ユウトは、感情が込み上げた。
ユウトなの中で、不死者に共鳴した。不死者は、死ねない。もともとは生きていたに人間だったはずの者たちだった。
だが、彼らは、魔法の事故によって不死者となった。その彼らは、ほとんどに理性や、心を失いながらも、生き続けた。長い間。一年、二年。五年、十年。それから、……百年、二百年、数百年とたち、そしてとうとう千年の月日が流れた。
それは、どれほど過酷な日々だっただろう。死ぬにも死ねず。人間であることを完全にはやめられず。
彼らの心は、この王宮の城と同じように
「俺は、彼らを楽にしてやりてぇ」
「ダメよ。そんなの無理よ」カマーンは言った。
ユウトは
この世界は、夢と希望に
「俺は、彼らを楽にしてやりてぇ」
ユウトは、手に集めた魔法を不死者に向かって放った。それは、オレンジ色の真っ赤な炎だった。炎は、不死者に直撃したが、不死者は
「俺は、彼らを楽にしてやれねぇのか」
ユウトに悲しみが
「ユウトさん」
カナミと、カーマンは、
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