旅行計画
「なぁ、こうやってずっと勉強してるとおかしくなっちまうよ……どこか出かけようぜ……?」
村川がそう言い出したのは宿題をコツコツやる会を始めて2週間ほどだった。
今回は結構もった方だが、いつかはこうなることは予想できていて、既に大川とどうするか相談してあるのだ。
「では、今日頑張ってあと2日分終わらせましょう。」
「は!?2日分!?」
「大川さん〜2日分はうちパンクしちゃうよ〜!」
まぁ、何も言わずに2日分と言ったらこうなるのは当たり前だろう。
「まぁまぁ、ちょっと落ち着いて聞いてくれ。今日2日分やって宿題を少し早めに終わらせる計算にするんだ。それでその2日でどこか遊びに行くんだ。悪くないだろ?」
そう言うと2人は急にスイッチが切り替わり、もくもくと課題に取り組み始める。
「遊びのため……遊びのため……。」
「これが終わればうちは2日は自由……。」
何かに取り憑かれたかのように2人はものすごいスピードで課題を進めていく。
「なぁ、大川……。こんなことを言うのもアレなんだが普段からあのスピードで2人はやっていけばすぐ宿題終わるんじゃないか……?」
「須井くん、それを言うのは野暮ですよ……。2人が頑張っているのですからそっと見守ってあげましょう?」
大川と僕も少しずつ課題を進めていく。
気合の入っている2人に追いつけはしないが、それでも何日か余裕を持って進められるようにはできた。
「はぁ……こんなもんか?」
「うちら結構頑張ったよ……。」
1時間後、2人は2日とは言わず1週間ほど余裕を持たせた分まで課題を進めていた。
「2人ともすごいですね……。これならどこかしら出かける余裕ができそうです。」
大川のその言葉に2人は喜びを隠せないのか、顔を見合わせてそのあとで抱き合いながら喜んでいた。
「しかも、1週間余裕を持ったおかげで期限内に確実に間に合うように提出ができる。良かったな。」
「では、どこへ行くか予定を決めましょうか。」
午後になると全員一旦教材をしまってこの空いた1週間でどこへ向かうかを決めることにした。
「1週間あると結構どこにでも行けるよな……。」
「確かに……。1週間って短そうで結構長いもんね。」
「うちは少し遠いところに行ってみたいな。」
そんな感じで話し合いをして、いくつかの候補に絞った。
「じゃあ……どれにする?」
僕たちは話しに話し合った結果、1つの場所に決めた。
「では、ここにしましょうか。」
僕たちは1つの行き先を決めた。
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