第8話

どうも!雪狐です!

いつも見て下さり、ありがとうございます!

感想や、ハート等はいつも嬉しく思っています!

前書きが長くてすいません!

三日間連続投稿するので、楽しみにしてくれたら嬉しいです!

では、8話目も楽しんでください!






「んぅ〜?

ふぁぁ…」


昨日は精神的な疲れからかすぐに眠っちゃったので、今日はいつもより早めに起きた。

…まぁ、早めって言ってももうお昼は過ぎてるけどね。


「あ、カスミちゃん起きた?

朝ごはん…というよりもお昼ご飯かな、もう出来てるけど、どうする?

寝起きで食べるのが辛いなら後で食べてもいいしね。」


んー、どうしようかな。

正直、凛さんの料理ならすぐにでも食べたい。

でも起きてすぐ食べるのはなぁ…

…いっか、食べよ〜っと。


「すぐ食べてもいい〜?

凛さんのご飯、美味しそうだし〜」


「むぅ…あ、食べるのは別にいいよ!」


少しむっとした表情の凛さん。

どうしたんだろう、と思ってボクは首を傾げながら凛さんを見つめる。


「えっとね?

カスミちゃんって私のこと凛さんって呼ぶじゃない?

仲良くなったんだしさん付けやめて欲しいなーって思ってね。」


あー、なるほど?

確かに、さん付けだと少し他人行儀かも。

でも、なんて呼べばいいんだろう?


呼び捨ては…なんか違う。

凛ちゃん、これでもいいかも?

りんりん、なんか…急に距離が近すぎるよね。


「んー、なら〜、凛ちゃん、でどう〜?」


「うん!

それでいいよ!

そう言えばカスミちゃんって成人してるって言ってたけど、何歳なの?」


あれ、きちんとした年齢言ってなかったっけ?

まぁ隠すことでもないしいいかな。

そう思ってボクは昨日作ったばかりのカードを凛さんに見せる。

あ、凛ちゃん、だね。


「んーと?

え、21歳?

…うそぉ…」


まぁ、普通に考えたらこんな見た目の人が大人とは信じ難いよね。

ボクも自分じゃなかったら信じなかっただろうしね。


それはそれとして、凛ちゃんは何歳なんだろう?


「凛ちゃんは、何歳?」


「え、私?

私は17だよ!」


わ、四歳差、案外年齢差あるね〜

まぁ思ったよりは少なかったけどね。


17歳かぁ、思ったより近くて嬉しいな。

ふふ、本当にね。


「見えないね〜?」


くすくす、と笑いながらボクは凛ちゃんに言う。

すると、むすっとした顔になる凛ちゃん。


「…む、流石にカスミちゃんには言われたくないよ!?」


ずいっ!!と近付いてきてボクに言い聞かせるように言ってくる。

確かにボクが言えることじゃないな、と思ったボクは小さく笑いながら謝る。


「ふふ、ごめんね〜?

つい、思ったことが出ちゃったよ〜」


「別にいいけどね…

気にしてないし…」


絶対気にしてる。と思いつつも言葉にはしない。

少しむくれてる凛ちゃんも可愛くて、ついつい笑う。

すると、凛ちゃんもボクに釣られて笑って、二人で笑い合う。


「なんか、こういうのっていいな〜。」


ふと感じたボクは、小さく呟く。

ボクは、人とあまり関わるつもりが無かったので、ここまで仲良くなったのは凛ちゃんが初めて。


初めて、この人と仲良くなりたいと思った。

初めて会った時に、ふと感じたことだ。


この感覚は、そうだね。

一目惚れが近いかな?

同性だし一目惚れのような何かであって、一目惚れでは無いと思うけど。


まぁ、異性なら仲良くしようなんて思わないや。

あの時に見つかったのが凛ちゃんでよかった。

そんなことを考えながら、ボクはいつの間にか隣にいた凛ちゃんに肩を預ける。


「わ、わっ!?

ど、どうしたの!?」


赤い顔で慌てる凛ちゃんを見て、ボクは笑う。

少しからかおうかな、と考えてそのまま抱きつく。

すると、面白いくらい真っ赤になる凛ちゃん。


「んふふ、真っ赤っかで〜、リンゴみたいだね〜?」


「むぅ、からかわないでよ〜!」


赤い顔で怒る凛ちゃん。

そういうところも可愛くて、ついついからかっちゃう。


「ごめんね〜?」


ボクは謝るけど、離れようとせずに引っ付いていると、少し凛ちゃんの雰囲気が変わった気がする。

ボクは不思議に思って凛ちゃんを見てみる。


「ど、どうしたの〜…?」


「…ふふ、ふ。

カスミちゃんがそんなことばかりするなら、私だってー!!」


そう言って凛ちゃんはボクを押し倒してくる。

一応抵抗はできたけど、あまり力を入れると怪我させそうなため、悩んでいたら押し倒されたのだ。

それだけじゃなくて、そのままボクの脇腹を擽ってきた。


「〜〜!?!?

んっふふふふ…!!

ひゃめへぇ…!!」


「ふふふふふ…ならあやまりなさーい!」


「んふっ!んふふ!!

わか、わかった!

謝るから〜!!

あっはははは!!」


ボクはくすぐりに弱くて、すぐに凛ちゃんに屈してしまう。

やっと開放されたボクは、荒くなった息を整える。

そしてようやく整ったので、凛ちゃんに抗議の視線を送る。


「ぅ…ご、ごめん…!

で、でも!あまりからかいすぎるとこうなるよってことで…!!」


「言い訳〜?」


言い訳をしようとした凛ちゃんを見て、ボクは少し温度を下げた目線を送り続ける。

すると、自分が悪かったと認めて、頭を下げてくる。


「ん〜、どうしよっかな〜?

許してほしい〜?」


「ゆ、許して欲しい…!」


「なら〜、優し〜く撫でて欲しいな〜?」


一華やリルによく撫でられていて、ボクは撫でられることが好きなのだ。

その為、撫でて欲しい、と頼んでみる。

すると、きょとん、とした表情になる凛ちゃん。


「撫でてくれないなら〜、許さないよ〜?」


「あ、な、撫でる!

けど、こんなのがお詫びでいいの…?

むしろご褒美…」


ぼそぼそと言っていた為、後半が聞こえないけど、とりあえず返事をする。


「ボク、撫でられるの好きなの〜。

だから、撫でられると嬉しいんだ〜。」


「カスミちゃんがそう言うなら…」


そう言うと、正に恐る恐る、と言った感じに撫でてくる凛ちゃん。

その少し遠慮した撫で方で、ボクは満足出来ない。


「…きちんと、撫でて欲しい〜!」


「え!?

き、きちんとしてるつもりだけど…」


「…じゃあ、もう終わりでいいよ〜?」


一華かリルに撫でてもおうと思って終わりにしようとする。

すると、焦ったように慌てる凛ちゃん。


「あ、えっと、わ、私が撫でるから、もう少し撫でさせて!」


「…?

別に、いいけど〜… 」


「じ、じゃあ、今度ことちゃんと撫でるから!」


先程みたいな、おっかなびっくりとした触り方ではなく、きちんと優しくでありながらも強めに撫でてくれてボクは嬉しさから目を細める。


「ん〜♪

気持ちいいよ〜♪」


やっぱり撫でられるのは好きだなって思ったよ。




そして、暫く撫でてもらって、終わったあとに凛ちゃんが、


「あ、部屋で配信するつもりだけど、カスミちゃんどうする?

一緒にする?出るのは嫌?」


と聞いてきた。

配信…不特定多数の前に姿を出すのは、あまり好きでは無い。

でも、ダンジョンでは既に姿を出したので今更だな、と考える。


それに、コメントを見てもあまり悪い言葉は無かったしね。

だから、まぁ出てもいいかなぁ…


「ん〜、出てもいいよ〜?

凛ちゃんに任せる〜。」


「あ、じゃあ一緒にしよ。

配信は楽しいけど、カスミちゃんが居てくれるならもっと楽しくなるしね。」


なんて嬉しいことを言ってくれたので、ボクは少し赤くなった顔で返事をする。


「ふ、ふーん?

ボクが居ると嬉しいんだ〜?」


「うん、カスミちゃんの事、私好きだしね!」


反撃のつもりで言ったのに、すぐに撃沈させられたボクは、熟れたリンゴのように真っ赤になっていた。

…そんなこんなで、配信に出る事になったボク。

ちなみに、打ち合わせとかは特にないので、なるようになるようだ。


こういうのって、きちんとある程度決めてから、やるんじゃないの…?

と思ったけど、全て台本を用意しても、凛ちゃんが上手く使えないらしい。


そのまま読むだけだと動画と変わらないらしいし。

配信って、難しいんだね。


とりあえず、配信は夜からやるらしいので、とりあえず時間までは買い物とかに行くらしいよ。


ボクの服を買うらしい。

ボク、服あまりいらないのに…


「さ、行こっか!

カスミちゃんの服、似合うやつ探してあげるからね!」


「あ、う、うん。

わかったよ〜?」


少し勢いが強めな凛ちゃんを見て、ボクは少し引くけど、凛ちゃんはテンションが高くて気が付いていないようだ。


まぁ、テンション高いのはいいかな。

あまり着せ替え人形にさせられないといいけど…





「あ、次こっち着てね!

次はこっち!」


…無理だったよ。

ボクはもう一時間は着せ替え人形にされている。


「お客様、こちらの服はいかがですか!?」


「わっ!こっちもすっごく可愛い!

カスミちゃんに似合いそうだね!!」


「はい!こちらの服はこのお客様に似合いそうだなっと思ったので、持ってきました!」


「ありがとうございます!

じゃあ、カスミちゃん、これも着よ!」


「……はい」


こんなに楽しそうなカスミちゃん相手に、拒否なんて出来る訳もなく、着せ替え人形にされている。

そろそろ疲れてきた。


「…そろそろ終わらない?」


「えー、まだまだ着せたいもの沢山あるのに!」


むっとした顔になる凛ちゃん。

可愛いけど、今はそれよりもどうやって説得するか考えないと。

これ以上着せ替え人形にされたら目が死ぬ気がする。


「ボク〜、そろそろ疲れてきた〜、眠いし〜、そろそろ配信の時間じゃないの〜?」


特にいい方法が浮かぶ訳もなく、とりあえず思ったことを正直に伝える事にした。

少しだけ配信を利用したけどね。


「あ、配信は心配しなくても、まだ余裕あるから大丈夫!

でも、カスミちゃんも疲れちゃったかぁ…」


お、疲れているってことで終われるかも…!

お願いだからそろそろ終わって欲しい…


「うん〜、疲れたよ〜?

そろそろ帰らない〜?」


「うーん…わかった!

なら、服を見るのは終わろっか!

少し休憩してから、ゲームセンターとか行ってみない?」


「げーむせんたー…?

楽しいの〜?」


ゲームセンターと言われて、最低限の知識しかないボクは、楽しいのか分からないため聞いてみる。


「うーん、私は楽しいって思うけど、人によるかな?」


うーん…凛ちゃんが楽しいって感じるなら、行ってみようかな。

なんて、こんな人が多そうな場所に行ってみたいって思えたのは、凛ちゃんのおかげかな。


「じゃ〜、行ってみよ〜?」


そしてボクと凛ちゃんは、歩いて五分くらいの位置にあった、近くのゲームセンターに来た。

凛ちゃんがゲームセンターに行く時はいつもここらしい。


「わー…おっきいね〜?」


見渡してみると、沢山のUFOキャッチャーや、ガチャガチャ、音ゲーゾーンもあった。

ボクはこの中だと音ゲーが、気になるかなぁ。


「凛ちゃんはどれが好きなの〜?」


「私はね〜、音ゲーとUFOキャッチャーかな。」


お、ボクが気になったのと一緒だ!

こう言うちょっとした共通点って、嬉しく感じるよね。


「ボクも音ゲーにちょっと興味があるかも〜。」


すると、同士を見つけたように目を輝かせる凛ちゃん。

正直そんなに見つめられると恥ずかしい…

少し頬を赤らめていると、凛ちゃんが言う。


「なら、一緒にやろ!

二人プレイ出来るやつだからさ!」


そう言って連れてこられたのは、ネット上でよく洗濯機、と言われているらしいゲーム筐体。(知識は凛ちゃんに聞いた。)


そしてチュートリアルを終えて、いざ本番。

すると、きちんと反応はできるのに身長が足りなくて上の方が届かなかったり、反応はできるけど押す場所を失敗したりする。


でも悔しいのでしばらくやり込んでみると、エキスパートまでならなんとかAランクを取れるようになっていた。

凛ちゃんいわく、一日でここまで行けるのは凄い!と褒められた。


ちなみに上の方に関してはスキルの浮遊を使うことにした。

その分下の方が押しにくかったりするけど、もう慣れた。


ガチ勢と呼ばれる人は、手袋をしてやるらしいけど、ボクは凛ちゃんと遊びたいだけなのでそこまではしなかった。

凛ちゃんは手袋をして最高難易度をフルコンボしていた。


少し見てたけど、できるきがしなかった。

まぁ、こんな感じに凛ちゃんと楽しんで、そろそろ帰らないと、と思ったタイミングで、凛ちゃんから帰ろーっという声が聞こえてきた。


いいタイミング。

ふたりで一緒に手を繋いで凛ちゃんのお家に帰った。

そして二人で晩御飯を作り、食べてから配信の用意をして、準備を終わらせてから少しごろごろして雑談をしてたけど、やはり楽しい時間は過ぎるのが早く。


すぐに配信が始まる時間になった。


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