第11話


2年後、俺は15歳になった。


俺はルシウスを倒してミラージュ王国を統一した、王として国の統治に取りかかった、国民の幸せと平和と繁栄のために、様々な政策を実施した。



「カイン王、おめでとうございます。あなたは見事にルシウス王子を倒し、ミラージュ王国を統一されました。あなたは正当な王位継承者です」


フローラ大統領が祝福の言葉を述べた。


「ありがとう、フローラ大統領。あなたの支援がなければ、私はここまで来られなかった。あなたは私の大切な同盟者です」


俺は感謝の言葉を述べた。


「いえいえ、カイン王。あなたこそ、私たち北部連合軍の英雄です。あなたは水魔法と幻影魔法という禁断の魔法を使いこなし、ルシウス派閥の貴族たちやアルベルト帝国の兵士たちを次々と倒しました。あなたは勇敢で賢くて強い王です」


フローラ大統領は賞賛の言葉を述べた。


「ありがとう、フローラ大統領。でも、私はまだ完全に王ではありません。この国は、イリス教から離脱する必要があります」


俺は真剣に言った。


「イリス教から離脱するというのですか?それは大変な決断ですね。イリス教はミラージュ王国において古くから信仰されてきた宗教です。イリス教から離脱すれば、多くの国民から反発や不信を招くかもしれません」


フローラ大統領は心配そうに言った。


「それでも私はイリス教から離脱します。イリス教はもう信用できません。イリス教の教皇は父やルシウスを操っていました。彼俺を異端者として糾弾しています。そして、私を魔王と呼び、私に対して神の怒りを下すと言っています」


「それは確かに問題ですね。イリス教の教皇は世界中の信者から絶大な権威と影響力を持っています。彼があなたに対して宣戦布告すれば、多くの国や人々があなたに敵対するかもしれません。」


フローラ大統領は重々しく言った。


「それでも私はイリス教から離脱します。私はイリス教の人間を最も尊い存在とし人間中心の社会を作ろうという教えに従うつもりはありません。私は自分の信じる道を歩むつもりです。私は郷中教育を中心とした宗教を国教とするつもりです」


俺は決意の言葉を述べた。


「郷中教育を中心とした宗教というのですか?それはどのような宗教ですか?」


フローラ大統領は興味深そうに尋ねた。


「郷中教育とは、北部の農村で発展した独自の教育制度です。郷中教育では、子供たちは地域の寺子屋に通って、読み書きや算数や歴史や科学などの基礎的な知識を学びます。また、郷中教育では、子供たちは自分の興味や才能に応じて、農業や工芸や武術などの実践的な技能を学びます。さらに、郷中教育では、子供たちは互いに協力し、競争し、尊重し合うことを学びます」


俺は郷中教育について説明した。


「なるほど、それは素晴らしい教育制度ですね。では、それがどうして宗教になるのですか?」


フローラ大統領は疑問に思ったように言った。


「それは、郷中教育が人々に与える影響が宗教的なものだからです。郷中教育では、人々は自分の能力や努力で競い合いますが、それは自分自身や他者や社会や自然との調和を目指すことでもあります。郷中教育では、人々は自分の知識や技能や品性を高めますが、それは自分自身や他者や社会や自然に貢献することでもあります。郷中教育では、人々は互いに協力し、競争し、尊重し合いますが、それは自分自身や他者や社会や自然に感謝することでもあります」


俺は郷中教育が宗教になる理由を説明した。


「すごいですね。それは確かに人々に希望や勇気や自信を与える宗教ですね。私も興味があります。どうすればその宗教に入れますか?」


フローラ大統領は感心した様子で言った。


「その宗教に入るためには特別な儀式や条件はありません。ただ、その宗教の理念に賛同し、その宗教の規その宗教に入るためには特別な儀式や条件はありません。ただ、その宗教の理念に賛同し、その宗教の規則に従うことが必要です。その宗教の理念とは、自分の能力や努力で競い合い、自分自身や他者や社会や自然との調和を目指すことです。その宗教の規則とは、郷中教育に基づいて知識や技能や品性を高め、互いに協力し、競争し、尊重し合うことです」


俺はフローラ大統領にその宗教に入る方法を教えた。


「なるほど、それは簡単そうですね。では、私もその宗教に入りたいと思います。カイン王子、あなたの宗教に私も仲間入りさせてください」


フローラ大統領は笑顔で言った。


「もちろんです、フローラ大統領。あなたは私の同盟者であり、友人でもあります。あなたはその宗教にふさわしい人です。私はあなたをその宗教の一員として歓迎します」


俺はフローラ大統領に握手を求めた。


「ありがとうございます、カイン王子。これからもあなたと協力して、北部連合軍を強くしましょう。そして、アルベルト帝国などの敵国に対抗しましょう」


フローラ大統領は俺の手を握り返した。


「そうしましょう、フローラ大統領。私たちは共に戦い、共に勝ちましょう。」


俺はフローラ大統領と固い絆で結ばれたことを感じた。


国の各地にあったイリス教の司教達を追い出し、寺子屋兼医療施設とした。

俺はさらに税制や財政を改革し、国民の生活水準を向上させた。

貧困や格差などの社会問題に取り組み、教会を寺子屋兼医療施設にいした場所で、教育や医療などの公共サービスを充実させた。

税制を公平で透明で効率的なものにした。

貴族や富裕層に対して適正な税率を課し、貧困層や中間層に対して適度な減税を行った。

税収を正しく管理し、無駄遣いや横領を防いだ。


また財政を安定させるために、国債の発行や借金の返済に注意した。

国庫の収支をバランスさせるために、必要な支出と不要な支出を見極めた。

国庫の資産を増やすために、有効な投資や貯蓄を行った。


社会問題に対処するために、様々な施策を実施した。

貧困層に対して最低限度の生活保障や就労支援や教育機会のような対策を提供した。

格差層に対して所得再分配や社会保障制度や参政権を拡大した。


俺はこれらの施策によって、国民の生活水準を向上させることができた。

国民から感謝と尊敬と愛される王になってきたんじゃないだろうか。




「カイン王様、これは最新の財政報告書です。どうぞご覧ください」


シムカが俺に一冊の厚い紙の束を差し出した。


「ありがとう、シムカ。君はいつもよくやってくれるな」


俺はシムカに褒めの言葉を述べた。


「いえいえ、カイン王。私はただ、あなたのお役に立ちたいと思っています。あなたは私の恩人であり、主君であり、友人でもあります」


シムカは恥ずかしそうに言った。


「君は私にとっても大切な人だよ、シムカ。君は私の財務大臣として優秀な仕事をしてくれるし、君は私の昔からの馴染みとして楽しい時間を過ごさせてくれるし、君は私の仲間として信頼できる存在だ」


俺はシムカに心からの言葉を述べた。


「ありがとうございます、カイン王。それでは、財政報告書の内容について説明させてください」


「まず、税収についてですが、前年度に比べて10%増加しました。これはあなたが税制を改革し、貴族や富裕層に対して適正な税率を課し、貧困層や中間層に対して適度な減税を行ったことが効果を発揮したからです。また、農業や工業や貿易や観光などの産業が発展し、国民の所得が増えたことも影響しています」


シムカは紙面のグラフや表を指さしながら説明した。


「すばらしいね、シムカ。君のおかげで、国庫は潤っている」


俺はその内容に感心した。


「ありがとうございます、カイン王。次に、支出についてですが、前年度に比べて5%減少しました。これはあなたが財政を安定させるために、国債の発行や借金の返済に注意し、国庫の収支をバランスさせるために、必要な支出と不要な支出を見極めたことが効果を発揮したからです。また、無駄遣いや横領を防ぐために、支出の管理や監査を強化したことも影響しています」


シムカはグラフや表を指さしながら説明した。


「素晴らしいね、シムカ。君の努力のおかげだ」


俺は感心した声で言った。


「ありがとうございます、カイン王様。最後に、資産についてですが、前年度に比べて15%増加しました。これはあなたが国庫の資産を増やすために、有効な投資や貯蓄を行ったことが効果を発揮したからです。また、金融や証券や不動産などの市続きはこうなります。市場や経済の動向を分析し、リスクとリターンのバランスを考えたことも影響しています」


シムカは紙面のグラフや表を指さしながら説明した。


「すばらしいね、シムカ。国庫は豊かになっているな」


俺は感心した声で言った。


「ありがとうございます、カイン王様。これで財政報告書の内容は終わりです。どうぞご確認ください」


「ありがとう、シムカ。君は本当に優秀な財務大臣だ」


俺は報告書を受け取りながら言った。


「いえいえ、カイン王様。私はまだまだ勉強が足りません。あなたのお役に立てるように、もっと努力します」


シムカは謙虚に言った。


「君はもう十分に努力しているよ、シムカ。君は自分を過小評価しないでほしい。君は私の財務大臣としてだけでなく、私の友人としても大切だから」


「カイン王……」


シムカは感動した様子で言った。


「シムカ、君は今日も一日お疲れさまだったね。君はもう休んでもいいよ。明日もまた頑張ろう」


俺は笑顔で言った。


「はい、カイン王。ありがとうございます。では、失礼します」


シムカはお辞儀をして部屋を出て行った。


俺は報告書を机に置き、深呼吸をした。


俺は様々な施策によって、国民の幸せと平和と繁栄のために尽くしたつもりだった。


しかし、それが本当に正しいことだったのだろうか?


俺はイリス教から離脱したことで、多くの国民から反発や不信を受けた。

イリス教の教皇から宣戦布告され、多くの国や人々から敵対された。

信者から魔王と呼ばれ、多くの暗殺や謀反に遭った。


逆に郷中教育を国教としたことで、多くの国民から支持や尊敬を得た部分もある。

郷中教育の理念に従って、自分の能力や努力で競い合い、自分自身や他者や社会や自然との調和を目指した。

郷中教育の規則に従って、知識や技能や品性を高め、互いに協力し、競争し、尊重し合った人々は成長もした。


税制や財政を改革したことで、多くの国民から感謝や尊敬を得たし、社会問題に取り組んだことで、多くの国民から愛された部分もある。


俺はこれらの施策によって、国民の幸せと平和と繁栄のために尽くしたつもりだった。


しかし、それが本当に正しいことだったのだろうか?


俺は自分に問いかけた。


そして、俺は答えを見つけることができなかった。


そして、苦しんだ。


苦しんでレイラ姫に会いたくなった。


レイラは俺の政策に賛成してくれた。

苦難に共感してくれたし、喜びに笑顔で応えてくれた。


俺にとって最も大切な人だ。


レイラならきっと、理解してくれるだろう。

励ましてくれるだろう。そして愛してくれるだろう。


レイラ会いに行こう。


しかし、その時、部屋の扉が勢いよく開かれた。


「カイン王!大変です!」


ゼロスが慌てて入ってきた。


「ゼロス?何があったんだ?」


私は驚いて尋ねた。


「カイン王!レイラ姫が……レイラ姫が……」


ゼロスは言葉に詰まった。


「レイラ姫が何だ?早く言え!」


俺は焦って叫んだ。


「カイン王!レイラ姫が……暗殺されました!」

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