わたしの短歌

愛すのをやめても死んだりしなかった 朝のトースト、ミルクと林檎


優しいね 精緻な彫りの銀ナイフ 何も切れない 臆病な人


不可解よ すぐ嫌いにはなるけれど嫌われるのは耐えられないわ


てたくて つよく睨んで 泣かしても 変わらずに在る こころ幼さ


おしゃべりの花は忙しくながれゆき言いたい事など、なにひとつ無く


「今日わたし、可愛くなくない?!」と半べそで。なに言ってるのちょーかわいいよ。


あたらしいリップを試すときみたく知らない人にも軽やかにあれ


生活は直ぐ“可愛い”をおびやかす 花柄タイルの目地めじ黒黴くろかび


駅前の午後五時半はみにくくも正しい日々の生活の路


目をとじて、ちいさく膝をかかえてる 見つけないでね 今日はいない日

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る