第15話
「な、何だよお前!!」
なんだとはなんだ。
それはこっちのセリフだと言いたかったが、化け物を見るような目でこっちを見るから困ったのだ。
私は普通の人間だし、普通の女の子。
変なのはキミで、こんな公共の場で寝転がってゲームしてるだけは飽き足らず、「よっしゃぁぁ」とか「くそっ!!」とか、1人訳のわからないことを呟かないでくれるか?
「なにしてたの?」
と聞くと、彼は「どうぶつの森」をしていたと言った。確か、タイトルは『とびだせ どうぶつの森』だったか?
私もそのゲームはやっていたから、「あぁなるほど」と思って返答した。
が、そのゲームで奇声を発する要素なんてないはずなんだが?
「一体全体どうしてキミをそこまで感情的にさせているの?」
そう聞くと、カズは俯いて、「南の島でサメが釣れないんだ…」と言った。
あまりの落ち込みように、私は思わずその場で笑った。
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