第2話 せっかく
猫になってから一週間が経った。様子見に来る近所の人たちからの供給もあり、俺は暖かくご飯がある"ダンボールハウス"での生活を謳歌していた。
だが。折角猫になったのに、このままで良いんだろうか。人間の頃は運動神経が中の中、まさに平均的だった俺。猫になったということは…飛んだり跳ねたりできるってことだろう?やるしかないじゃないか…よし!
「みゃ!(冒険しよう!)」
と決めたのは良いが、ここにはご飯も毛布もある。ここから旅立つのは早すぎるし、ここを拠点として冒険しようじゃないか。
思い立ったが吉日、というわけで早速俺はダンボールハウスを出て歩き始め…る前に。我がダンボールハウスに俺ではない誰かの猫毛があるのに気づいた。
道理で…近所の人が補給してくれる割にご飯の減りが早いわけだ。でもこれ、俺に初めての猫友ができるチャンスではっ??
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