第2話 反射するもんなのかね?

なにこれ。何がどうなっているんだ?

なぜ俺が幼女に!?


8歳ぐらいの女の子だ。髪は金髪の長髪になっていて、服は鎧を着ている。


「あっ」


声も変わっている。女性の幼い声に。

とりあえず座っていても始まらないので歩いてみる。

現状森の中ということしか分からない。日本の可能性も、、、ないか。あんな巨大なオオカミ生息してるなんて聞いたことないし。


【パンパカパーン!!ようこそ!異世界に!!】


いきなり頭の中に声が響いた。女性のお姉さんのような声。そして、いきなり大声を言うところからしてKYだ。


「なんですか?一体」


【あ、声に出さなくていいですよー。貴方の思念から読み取らせてもらっているKYですのでー!】


聞こえてたか。やべ。



【まぁ、そんなことはともかく、新しい体は気に入ってくれましたか?】


体?もしかしてこの体は貴方が?


【はい!助けてと言われて助けようとしたのですが私女の子が好きなのでやる気が出なかったんです!私はそこで名案を出しました!

男でやる気が出ないのなら女の子にしてしまおうと!】


ええー。なにその極論。自分で言うのもなんですけど俺男ですよ?


【見た目が女の子なら大丈夫です!】


ストライクゾーンが広くて羨ましい。って、そんなことを聞きたいんじゃなくて、ここってほんとに異世界なんですか?


【?当たり前のことを聞きますね?まぁ、良いでしょう。そうです。ここは異世界です。

貴方の転生を歓迎します。亜蓮さん】


まじかー。こんな所に一人でどうすんだよ。この体じゃ満足に戦えないだろうし。


【戦えますよ?貴方は私にお願いをしたじゃないですか?痛みをなくしてくれや、世界最強にしてくれとか。

そんな力の中でも目玉はこの聖なる力!!】


聖なる力?なにその遊〇王のトラップカードにありそうな名前。


【私は神の〇告が好きでした。まぁ、そんなことは置いといて凄い力なんですよ。これ。持っているだけで聖職者になれる優れものです!

まぁ、あなたはまだひとつしか使えないんですがね。】


一つかい。んで?そのひとつと言うのは



【ズバリ浄化です!手首を上から下に降ると手のひらから光が出てその光に当たったものは問答無用で心が浄化されます。また肩こり腰痛や鬱にも効果アリで台所のカビなども当てるだけでピッカピカに!!回数制限で1日10回しか使えないのが難点ですがね。】


わぁ!それは便利ってばかやろう!

怪しいヤツじゃん。手から光が出るだけでもちょっと怪しいのに。あっそうだ。あと、お金とかくれません?


【図々しくなりましたね。まぁ、良いでしょう。はい。軍資金とおまけで剣です。】


おおー!なんと気前の良い!



―木の棍棒


―5万ゴールド


―薬草?


ドラ〇エか!!


【ドラ〇エってなんですか?私知りません。いやー天空の〇嫁はいつの時代でも名作ですよね。】


知ってるじゃんか!あと、それについては同意。

てかこのめっちゃ紫の草。薬草なの?いかにも食べたら殺すぞ!みたいな見た目しているけど?



【あぁ、それ食べたらダメですよ?1回あなたの力で浄化してください。】


1日10回しか使えないんだよね!?ここで使うの?1回?普通に頂戴よ!


【まぁ、まぁエキシビションだと思って。】


えー。手首を縦に振る。こう?うわほんとに出たよ。

懐中電灯スタイルなんだね。もっとこう広がる光かと思ってた。

おお!薬草がどんどん緑なっていき、ゲームでよく見る見た目になった!これなら大丈夫そうだ。


【ほっ。凄いですよね。この力を使って貴方は異世界を生き抜くんです!良いですね?】


今ほっ。って言ったよね?何?失敗する可能性あったの?


【・・・さぁ!行きなさい。勇者よ!貴方が世界を救うのだ!】


ド〇クエ構文で乗り切ろうとしているんじゃねぇ!どうせ!ゲームする気だろ!


【何を言っているんですか!私は今からビア〇カちゃんを救わなければ行けないんです!】


完全に〇ラクエじゃねぇか!せ、せめて名前を教えてくれ。あとこちらからの通信は可能なのか?!あと俺はこの世界で何をすればいい!?


【あなたに使命は与えません。好きに生きてください、

この世界を滅ぼすもよし、繁栄させるもよしです。

まぁ、神域に近いところ。神殿などに行けば私と繋がれると思います。

それと私の名前は神と言っておきます。ではさらばだ。勇者よ!フォッフォッフォ!!】




頭から声が消えた。いや、どうしろと?

森の中。どこからか分からない獣の声。異世界の環境。

詰んでね?この幼女の体で生きていけと?

どうすれば、、うわ!虫が飛んできた。シッシッ。


【ピカー】


浄化出ちゃったよ。思考とかいらないの?ただ手を降れば出るの?まぁ時間が経てば消えるのだが勿体ないのでそこら中に当ててみる。



いや、凄いなこれ。ヒビ割れた石に当てれば綺麗な石になるし、倒れた木に当てれば切り株から芽が生えた。

他はどうなるだろう?


「ピチャ」


足元にオオカミの血のたまりがある。いや、悪い事したなとは思うけどこちとら1000回以上食われてるんだからね!

損害率で言えば1対9で私の方が少ないよ。

ただやっぱり申し訳ないので浄化しておく。


浄化も掠れててきている。俺は急いで浄化をする。

てか浄化が掠れかけてきているってなんだ。我ながら

オオカミに当てると血にあたり暖色系の色に変化した。

こういう楽しみもあるのか。

いい色だ。オオカミも光って、、、まって。ホントに光ってね?



狼の死体は大きくひかり、目を閉じなければならないほどの閃光を出す。


「ま、眩しい!なんだ!」


光がなくなりようやく目をあけられた。目を開けるとそこには。


「グルルルル!!」


ワオ!俺を1000回以上食べたオオカミ完全復活!、、、ってぎゃー!!!どうなってんの!これ!なんで生きてるの?いや!死んでたよね?

てか、心無しかツヤツヤになってる。エステ行ったあとみたいにキラキラしている!

あーもうダメだ。また、オオカミの胃の中に直行コースだ。


「グルルルル・・・も。」


ほらオオカミもグルルルルって、、も?


「も。」


も?


「も!」


も?


「申し訳ございませんでしたー!!聖者様!!」


ええー!!!オオカミが喋ったーー!!!



異世界に来てから早10分。全ての時間を合わせると5時間。落ち着かない。

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