第2幕 n e x t - w o r l d

story12 転生先



ビューンッ‼



早奈から貰ったレバーを下げてみると......。

うぇッ!?

驚きのあまり、声が漏れそうになる。

いや、声を出さないのにも無理があるだろう場所だ。

目の前には…何億ものレバーが設置され、目がチカチカする。


ここは、転生輸送センターであった。


もしかして、早奈がくれたレバーって......

そう、りんねが貰ったレバーは、起動させた者を" 死んだ "判定にさせ、瞬時に転生輸送センターへと送り込むものであった。

事前説明不足で、今すぐでも怒りたいが......相手には命の恩がある。

こんなちっぽけなことで怒ってたら恩返し失格だよ……!

そう思いながら、誰の目にもつかないようにレバーを下げるため、レバー付近に忍び寄る。

そして目に見えないような速さでレバーを下げ……

って、そういえば‼

ここのレバーを下げてしまうと、今までの記憶全てが吹っ飛んでしまうのだ。

そうしたら、今までの苦労と、早奈の努力が水の泡に......!

危なすぎて心拍数がドッと上がる。

誰にも見られてないよね、?

もし案内人にでもバレたら…

想像する余裕もないほど心拍数が上がる。

一旦このことを考えるのはやめておこう…。

でも、記憶が残ったまま転生できるレバーなの場所なんて分からない。

...というよりか、火事場の馬鹿力って感じで、導かれた...みたいな感じで?

あの時の記憶も曖昧だ。

ヘンテコ案内人にわざと見つかったら、また導いてくれるかも...とは思ったが、

流石にリスクが大きすぎるし…。


「 ね ぇ ... 君 ? 」


「ひぇ...ッ!?」

背後からのひんやりしたアルトの声に、体が跳ね上がる。

誰?…とは思ったが、体が動こうとしない。

彼はわたしの怯え声に反応もせず、喋り続けた。



「 蓬莱輪廻 。 … 君 は 後 に 、" 死 ぬ こ と に な る " 」


「...は、ぁ?」











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