story6 輪廻転生少女 *



「転生者[z1s0092]は現世1702年のアマゾン地帯で逃走中...って、聞いてます!?」

「えー...だって面倒じゃーん。他のやつに任せれば~?」

もう......この人は死界を舐めているんでしょうか。

この会話、エンマ様には筒抜けですけどね。

彼はそんなこと気にせず、パソコンをいじっている。

こんな人が会長で、転生者は不安で不安で不安でしょうがないでしょうね?

「はぁ......死界に報告しろというんですね。わかりました。直ちに連絡します」

「あざーす」

彼はどうせ数ヵ月でクビになるんですから...っ。

我慢我慢‼

内心殴りかかりたかった。




  ◇◆⚔◆⚔◆◇




さっきよりもだいぶ匂いに慣れてきた。

バッ

「......い”っ」

でも地面が不安定でよく転ぶ。

ひざこぞうにはもう血がにじんで赤色に染まっている。

手のひらにも擦り傷が多数入っている。

しかも奇妙な鳴き声が聞こえるし...!

それを繰り返しながら進むにつれ。

あのとき大人しく死んでればこんな苦しくなかったのかな。

楽になれたのかな。

わたしには大切にするもの、守らなきゃいけないものがいない。

もう誰もそばにいない。

逃げてきたとしても。

ただ孤独に、残酷に。

また"死"を迎えるのだろう。

「グス......っ」

泣いてる暇なんかないのに...。

わたしは自分の頭を殴った。

早く見つけなきゃ。


 

  レ キ の 神 殿 を ... っ !












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