第6話 I国P国第4次紛争

空想近未来小説


 またもやWPKC極東支局から呼び出しがきた。呼び出しがくるということは国どおしのトラブルのことが多い。またやっかいな案件かと思いながら、自家用ジェットに飛び乗ってやってきた。

「Joe , welcome , This time it's conflict between I land & P land . 」

(ジョーようこそ。今回はI国とP国の紛争だ」

「I land & P land are outside the jurisdiction of the Far East bureau . It's ubder the jurisdiction of the Southern Hemisphere bureau .」

(I国とP国って、極東支局の管轄外じゃ。南半球支局の管轄ですよね」

「However , it was related . So , that's the consultation .」

(ところが関係してきたんだよ。それで、その相談だ)

と支局員と廊下で話しながら会議室に入った。

「Everyone come together well . First we will ask Mr.Shin from the Southern Hemisphere bureau , who is in charge of the forth conflict between I land & P

land , to explain the current fourth conflict between both land .」

(みんなよく集まってくれた。まず、今回のI国P国の第4次紛争について担当の南半球支局のシン氏に説明してもらう)

 シン氏はインド出身である。例のターバンを巻いている。自国の紛争なので、困っているという顔をしている。が、今までの経緯を説明を始めた。概要は次のとおりである。

 第1次と第2次紛争は、両国国境のアシミール地方のとりあいだった。このことはC国が中心となる国連軍の常駐でなんとか半分ずつにするということですんだ。第3次紛争は東P国の独立でこれを支援したI国にP国が怒り、またまたアシミール地方が紛争の舞台になった。東P国の独立で決着を見たが、アシミール地方は紛争の種が残ったまま。そして今回、C国が国連軍の撤退を表明した。I国とC国の関係悪化が原因と考えられる。2つの国はどちらも核保有国なので、エスカレートすると第3次世界大戦になりかねない。そこで、国連軍の常駐は必須条件で、それをJ国に依頼したい。

ということだ。オレは、ひとつ質問した。

「What was the silutation with the conflict , and what happened to the Southern Hemisphere bureau ?」

(紛争はどういう状況で、南支局はどうしたのですか?)

「It's still just a akirmish . One village of Ashimeal came under P land control . We manipulated information , jammed radio communications between headquaters and the front lines , and issued false orders . However it does not lead to a fundamental solution . Both countries say they will pay the price if UN forces arrive , but C land is better than P kand , we would like to ask J land , which is neutral , to do so .」

(まだ小競り合い程度です。アシミールのひとつの部落がP国の支配になりました。南支局は、情報操作をして本部と前線の無線を妨害したり、偽命令を出したりしました。ですが、根本的な解決にはいたりません。どちらの国も国連軍がいれば鉾をおさめるということですが、C国がP国寄りなので、中立であるJ国にお願いしたいのです)

「J land is also an ally of the A land , so I think it's more important than I land .」

(J国だって、A国の同盟国だから、どちらかというとI国寄りだと思うが)

「J land is country without war . At least it's more reliable than C land .」

(J国は不戦の国ですよね。少なくともC国よりは信頼性があります)

「There is a possibilly of combat in this misson . If that were the case , J land would not send the Self Defense Forcrs .」

(今回のミッションでは戦闘の可能性がありますよね。それだとJ国は自衛隊をだしませんよ)

「This is where WPKC comes into play . As of now , there is only one village

, so if we capture it , I think we can manage with our forces . 」

(そこはWPKCの出番です。今のところひとつの部落だけですので、そこを奪取することは、我らの戦力でなんとかなると思います)

「In the Southern hemispjere bureau was in charge , it would be thought that

I land was responsible for the incident , so the Far East bureau would come into play .」

(南支局だとI国の仕業と思われるから極東支局の出番ということですね)

「That's how it is .」(そういうことだ)


 そこで、オレは2チームを結成した。

まずはJ国対応チーム

 トウドウ(J国出身)  内閣官房職員   40才

 サカイ (J国出身)  防衛省(事務官) 35才

 ジム  (A国出身)   変装の名人     28才

 アケミ (J国出身)  情報処理担当   28才


そしてアシミール派遣チーム

 キム  (SK国出身)情報・通信のプロ  35才

 リー  (C国出身) 爆破のプロ     33才

 タッキー(J国出身) ヘリのパイロット  31才

 グエン (B国出身) 運転のプロ    28才

 マギー (T国出身) ドクター     27才

 ジン  (J国出身)  銃器のプロ    26才

 ミン  (C国出身) 空手の達人     25才(女性)

 サム  (L国出身)  銃器のプロ     25才

 カトウ (J国出身)  格闘技のプロ   25才


トウドウ以外は、以前にチームで組んだことがあり、気心が知れていた。

まずは、トウドウが総理にあたりをつける。そこで、国連幹部に扮したジムが総理に国連軍派遣を依頼する。サカイは防衛大臣との交渉だ。WPKCのメンバーだと知れるが、国益のためだ。うまくいかない時は、WPKCの支局員になる覚悟だった。アケミは、連絡調整と日本政府の情報担当だ。

 最終的には、紛争状態が終結したら、自衛隊をPKF(国連平和維持軍)を派遣するということで決着した。火器を伴ったPKFを派遣するのはJ国にとっては初めてなので、慎重に慎重を期したようだが、ジムがJ国のさらなる国際貢献をと言ったのが功を奏したらしい。もっとも、PKFを出さないと第3次世界大戦となり、J国もそれに巻き込まれるという脅しがきいたようだ。

 オレはJ国のチームの仕事を確認した上で、I国にとび、そこからアシミールで待機しているチームに合流した。

 全員国連軍の制服着用だ。皆アジア圏の出身なので、見た目にはC国人だ。部落を占拠している部隊にC国の国連軍がもどってきたと思わせる作戦だ。言葉もC国語を使うことにした。


 情報担当のキムが部落にあるP国部隊の本部の位置を割り出した。そこに3つに分かれて突入することにした。

 1つ目は、リーとキム・マギーの後方部隊。まずは迫撃砲で先制攻撃をする。その後は前線部隊の指示でピンポイントで砲撃するチームである。

 2つ目は、グエンの運転による特殊装甲車チームだ。迫撃砲のプログラムを事前に把握しているので、その間隙をぬって本部に突入する。銃器のプロのジンとサムが同乗し突入する。強攻部隊だ。

 3つ目はタッキーが操縦するヘリコプターだ。オレとミンとカトウが乗り、上からの援護と万が一の際の突入をはかる。


 未明、作戦決行。敵は見張りをのぞいてベッドの中だ。突然の迫撃砲の音で、敵は大わらわだ。そこをグエンが運転する特殊装甲車が駆け抜ける。本部の建物に横づけして、銃撃戦が始まった。上からヘリがトーチライトで敵を照らす。そこにオレとミンとカトウがロープで降りて、グエンたちの支援にまわる。オレは、リーたちに迫撃砲の砲撃対象を指示した。ミンとカトウは果敢に敵本部の指令官の部屋に潜入した。

 夜が明けたころには戦闘が終わっていた。P国の現地司令官が降伏声明を出したからだ。我々がC国ではなく、WPKCということがわかり、抵抗しても無理だと判断したのだろう。P国とて、国連を通してWPKCへの支援をしているのに変わりはない。ましてやアシミールをJ国がPKFでやってくるとなれば、I国にもにらみがきく。司令官はそう判断して、降伏声明をだしたのだろう。

 WPKCに逆らえば、国連でのP国の立場は弱くなる。かといって脱退されたのでは国連や全世界が困る。核保有国が国連から離脱するのは避けなければならない。

 まずは任務終了。

 

 

 

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