リンゴVSミカン

「おい作者、なんて問題出してきやがった。一応ミカンだけども」


「まぁ、これで平民と令嬢の差がつけられますわね」


「どういうことだ」


「頭にミカン乗せて「かがみもちぃぃ~」ってやってる現代男子とは違って、わたくしはリンゴ派なので」


「お前の頭の中の俺ってどうなってんの?」(切実)


「切実‼」涙目(笑)


「おい作者、(切実)ってなんだよ。切実な願いってことか?」


「ぷっ。切実な願い!現代男子はそこまでしてタケノコのさ……タケノコが食べたくて?」


「なんで今それが出てきたんだよ!(まあ食べたいんだけど)」


「食べたいんですの……」


「なんで俺の心のなか読んでんだよ。悪役令嬢、エスパーかよ」


「だってこっち異世界ですもの?エスパーの薬くらい百均で売ってますけど」


「なんだよそのチートスキル!」


「ただ、液晶画面などが使われるもの……いわゆるスマホやパソコンはないんですわ」


「日本バンザイ‼」


「……こいつと付き合っても絶対浮気されますわ」


「ん?なんか言ったか?」


「気のせいですわ。幻聴。病院に連れて行ってあげてもよろしくて?」


「お前はおれの親か?」


「違いますわ。同い年のお友達ですわ。そんなお友達に心配されるなんて、現代男子も可哀そう」www


「ふん。もう知らないし。俺一人でも皮膚科いけるし」


「皮膚科じゃなくて耳鼻科ですわ」


「え、俺の耳の皮膚がやばいんでしょ?なら皮膚科じゃん」


「もう根っこからズレてて何を言えばいいかわからないですわ」


「……耳鼻科行けばいいんだろ、耳鼻科」トコトコ(現代男子が歩く音)


「そっちは逆方面ですけど?」


「ッッッ!」(赤面)


「案外かわいい奴ですわ」


「あっ」


「ん?」


「あの家の中、こたつの上にミカンが乗ってる!」


「でもあちらの家にはリンゴの皮を一つながりで切る方がおりますわ」


「悪役令嬢……。お前いつも俺の上に被せてくるよな。今だって、悪役令嬢が後から言ったおかげでこっちにはいつもいつも、不利の立場になってるんだが」


「ちょっと何を言っているか分かりません。もうちょっと文系のことを学んでみては?」


「うそ、今俺、日本語喋ってたよね?」


「日本といえば、ミカンは日本出身で、リンゴは外国では?」


「そうなの?」


「いや、わかりません。多分ですよ?」


「ちぇ、なんだ。悪役令嬢も役に立たんな」


「そこ、やかましいですよ?」

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