ドM vs ドS
「えっ、わたくしはどちらにつけば?」
「俺がSだから、Mで頼む」
「分かりましたわ」
「両派って大変だな」(笑)
「……皮肉でおっしゃって?」(怒)ギラッ
「違う。違う。普通に心配しているだけだ」(笑)
「あからさまなSですわ……」(笑)
「はっ、そっちこそ、その状況を楽しんでいるようだが?」
「当たり前。なんてったって、ドMですもの」
「……なあ、悪役令嬢、SとMって誇れるものなの?」
「―――誇れるわけないですわ‼」
「情けねー」
「いまさらそんなこと言っても恥ですわね。もうすでにわたくしたちは情けの中の情けなのです!」
「うん。分かった。要するに悲しい」
「ですわですわ。でももうこうなったからには、恥を走り抜けるしかありませんの」
「……恥を走り抜けるとは?」
「―――さあ?そこを考えるところからが始まりですわ」
「なんかカッコ良く言うな。てか恥を走り抜けれるようなメンタルはMの特性?」
「ふっ、素晴らしいでしょう」
「素晴らしくねーな」
「では聞きますが、宿題やりたくねーとわぁわぁよく喚けるものですわね?先生がいる中、そんなこと言って、先生を悲しませるだけでしょう?」
「―――いや、みんな宿題嫌いっしょ。それに学校も―――」
「うわ。なんと見苦しい言い訳。「みんな」ってなんですの?わたくしは嫌いじゃないですけど。宿題も学校も」
「……お前もやっぱSやん」
「いいえ。Sよりの自称Mですわ!」
「どっちだよ」
「だから、どっちもですわ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます