上級ギルドを助けに行く

「配信を許可してほしい」


 配信業とフリーランス傭兵、


 両立できたら一石二鳥だ。


「無理です!」

「……なぜ?」

「裏ダンジョンの存在は、国家機密です。配信でそれをバラすわけには……」

「ひとつ疑問がある。どうして国家機密の裏ダンジョンが探索者たちにバレたんだ?」

「そ、それは……」

「話さないなら俺は帰る」


 俺はくるっと踵を返す。


「ま、待ってください! ここで大葉様に見捨てられたら我々はオシマイです。どうか、どうか行かないでください!!」


 宮下さんが俺の腕を掴む。


「今、大葉様に捨てられたら……日本は……」


 な、泣いてる……


「わかったよ。帰らないから」

「ありがとうごじゃまじゅうううう……!」


 顔がぐちゃぐちゃになってる。


「特級ギルドの何者かが情報を闇で売っているのです」

「犯人はわかってないのか」

「ええ……」


 ★


『大葉様、聞こえますか?』

『ああ、聞こえるよ』

『何が見えます?』

『うーん、ブラックフェンリルが突っ込んでくる」


 ……古代魔術、煉獄火球。


 を発動しようとしたが、


『おーい! 逃げんな!』


 俺の魔力を感じたせいか、


 全力で逃げていく——


【配信コメント】

『いきなりブラックフェンリルかよ』

『裏ダンジョンヤバすぎ』

『湊様のほうがwww』

『裏ダンジョンもワンパンですか』


「さすが湊様! 強すぎますっ!」

「いや、まだ何もしてないのだが」


 結局、ギルマスの桜井司令官がお偉いさんに掛け合ってくれたおかげで、配信が許可された。


「湊くん! 同接が10万を突破しているわ」


 事務所の社長も大喜びだ。


「次のフロアに、白銀の剣がいます」



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幼馴染に嘘告された上にSNSで晒された俺、暴漢に襲われた人気美少女ライバーを助ける。バスって美少女ライバーたちに重く愛される

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