ぼくが百合堕ちする話

百日紅

ぼくが百合堕ちする話

「あっ…………………」


それは突然の出来事だった。

ぼくが片手にソフトクリームを持ちながら、もう片方の手でスマホを見て、所謂、歩きスマホをしている時。


不意に誰かとぶつかった。

ベチャッと不快な音と共に。


恐る恐る、顔を上げる。

すると目の前でこちらをじーっと見ていたのは、スーツを着た、およそ20代前半の綺麗なお姉さんだった。


「ご、ごめんなさい……」


声が震える。

だって、彼女のおおよそ新品と思われるそのスーツに、はっきりと染みの残りそうなほどにソフトクリームがついていたのだ。

ぼくがやってしまったことだ。


弁償を要求されるだろうか。

まだ中学生のぼくでは、きっとスーツなんて弁償出来ない。

ママとパパに言ったら叱られそうだ。最悪、スマホを没収されてしまうかもしれない。

そ、それは嫌だ。せっかく、気になっている人と関係が近づきつつあるのに。


未読無視で嫌われたら最悪だ。

この状況も十分最悪だ。


「な、なんでもしますから、、弁償以外だったら何でもするので許してください!!」


女性に必死になって頭を下げる。

でも、女性はしばらく黙ったまま、ぼくをじーっと見ていた。

数十秒ほど経ってからはじめて女性は口を開く。


「ふーん♪ほんとに何でもしてくれるの??」

「は、はい!弁償以外なら!な、なんでも!!」


ぼくはドギマギしてしまう。

だって、その女性の声が想像の数段キレイだったから。


「じゃあ、ちょっと私の家までついてきてくれる?」

「えっ?そ、それはちょっと………ママに知らない人にはついて行っちゃダメって言われてるし」

「あーあー。このスーツ高かったんだけどなぁ。弁償してもらおうかなぁ?」

「行きましょう。ついて行きます」

「(チョロいわね♡この子)」


ぼくはお姉さんに脅され、仕方なく家について行った。




数時間後…………




「はぁ、、はぁ、、はぁ、、、、お''っ!」


こんなの知らない。

ぼく、裸にされて。名前も知らないお姉さんに『女性器』くちゅくちゅされた……♡


「も、もう、、、や、やめへくらひゃ」

「まだまだ♡お次はこの可愛らしいお尻をいじいじさせてもらおうかしら♡♡」

「ひ、、ひっ、、ひうぅぅぅ!!!」


お姉さんの指が、ぼくのお尻の穴をツンツンってして。

は、入ってきた!!

ぐ、ぐちゅぐちゅやめへ!や、やだ!な、なにか出ちゃう!!


「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!」


ぼくはその日、はじめての絶頂を体感した。


◇ ◇ ◇


この子、本当にチョロかったわ♡


就活が上手くいかず、途方に暮れていた私は偶然、前の方からアイスを片手に歩きスマホをしている一見男の子と見間違えてしまいそうな女の子を見かけた。


その子はスマホに夢中で、このままその子が歩いてくればぶつかるであろう先にいる私に気づいていない。


避けようと思えば、簡単に避けられる。

けれど、私は敢えてそこに立っていることにした。


ベチャッ


案の定、女の子は私にぶつかりアイスが染みの残りそうなほどスーツを汚す。


最近、面接やら何やらで忙しすぎて全然発散してなかったから、溜まってたのよね。

今日はこの子を美味しくいただこう。



全てが計算通りであった。


◇ ◇ ◇


6年後…………


「お姉さん、お姉さん。どこ見てるの?わたし以外の女の子見てるわけじゃないよね?お姉さんがわたしをこんな風にエッチな女の子の身体にしたんだからね??責任取ってお姉さんは、『ぼく』しか愛しちゃダメなんだからね???分かった?????」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ぼくが百合堕ちする話 百日紅 @yurigamine33ki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ