第247話 第3の大ボス その6



 巫山戯た技を見せてきたが、あの球体に当たらなければ問題はない。しかし、次に出してくる魔法が面倒だった。



『アース・ウェーブ』



 邪鬼王の周りを波上げて衝撃波も混ぜて襲ってくるので下がるでしか避けられない。上空に逃げれば衝撃波にやられるのが見えているからだ。



『サイクロン・ゾーン』




「なっ! 引き込まれる!?」


「また『土』を使われたらヤバいかもね♪」


 今度は『風』を叩き、邪鬼王の後ろに一本の竜巻が現れ、こちらを引き寄せようとしてくる。先程の技と一緒に使われたら避けられず、受けてしまうだろうーーーー




「いえ、今がチャンスよ! タイミングを考えれば、此時に第3の目がーーーー」




 開いた!!




 ヨミは第3の目が開くタイミングを数えていたようで、突撃のと同時に第3の目が開いた。


「皆はなんでもいい! とにかく攻撃をしなさい!!」


 ヨミはこのタイミングで全てを削り切るつもりだ。しかし、このタイミングで『堕天王』を発動すれば、周りの攻撃が弱くなってしまい、削り切るには足りなくなってしまう。

 だから、ここで発動するのは『魔融魂合』が正解。




「ドルマと『魔融魂合』!!」




 ヨミが融合している間に皆がそれぞれの技で攻撃を仕掛け、三分の一を削れていた。残りを1人で削りきらなければ、ヨミ達の負けだーーーー





「『等倍速度』で3倍……、『黒鳴神』!!」






 ヨミが選んだのは魔法ではなく、新しい武技。『黒鳴神』はある速度を超えた時に使えて速度が高い程に威力が上がる。

 ヨミは黒い雷のように動き、ドルマを第3の目へ斬りつけた。



『グギャァァァァァァァァ!!』


「これで削り切れ!!」


 体力バーがグングンと減り、ようやく0へ近付いたかと想えばーーーー




「くっ! リアル気合ハチ◯キかよ!?」




 体力バーは数ミリを残し、邪鬼王は生き残っている。


「ったく、格好良く決めきれないのはムカつくが、仕方がねぇな…………アルバド厶!」


『………………』


 万が一のことも考えて、今まで出さなかった手持ちの中では最強の悪魔。





『『ヘルトライアル・ニュークリア』!!』






 アルバドムの魔法が突き刺さり、残った体力バーも消え去ったのだったーーーー







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