第244話 第3の大ボス その3



 トリモチで武器を持てなくし、邪鬼王は武器なしで戦うことになった。だが、武器がなくとも拳で攻撃を仕掛けてくる。


「武器が使えなくなったら拳よね。でも、リーチが一定になるだけでも楽になるわ!!」


「あの武器の強みはリーチを変えれたことだしな」


 拳になった今ならリーチの変化に気にせず戦えるだけでもヨミ達は大分楽だ。今は第3の目がまだ開いてないので、回避に集中する。


「時間は掛かるが、新しいことをして来ない限りは余裕だな」


「油断は駄目だよ♪ まだ全てを出し切ったとは思えないし」


 武器を封じられようが、邪鬼王は大ボスなので手札はまだ何か在る筈だと警戒は解かない。

 第3の目が開くまで回避し続け、開いた瞬間に全員で攻撃を加える。それが続き…………









「30分ぐらい掛かったけど、あと一本よ!!」


「ッ! やはり持っていたか!」


 体力バーが一本まで減ると第2のボスも持っていたように鎖が絡まき、無敵状態になる。


『邪鬼王は無敵状態になります。無敵状態を解く条件はこれから現れる中ボスだった4体の亡霊達を倒すことだ』


「中ボスの亡霊!? お前らは中ボスの情報を持っているか!?」


「一応、掲示板で知っているが……」


「1番ヤバいのは私とアルベルトで倒した雷豪風塵鬼よ。一瞬だけどランダムに気絶させられるわ!」


「気絶させられたらカバーしとけよ!」


 他に火、氷、土を操る鬼もいたが、雷と風を操る鬼が断トツにヤバい中ボスである。

 雷豪風塵鬼が現れた瞬間に全員が警戒し始める。しかし、前回のように出合った瞬間に気絶の雷が撃たれることはなかった。


「…………? 撃って来ないわね?」


「撃つ意味がないからじゃねぇか? アレは人数が少ない時だから意味があって、今回はレイドだからソロで挑む馬鹿がいないから搭載されてないだけで」


「成る程……」


 とにかく、最初に撃ってこないだけかもしれないから警戒は解けないが、先に片付けるべきの鬼であるのは間違いないだろう。


「手分けして片付けるわよ! 雷豪風塵鬼は私とジュン! あとの鬼は任せるわ!!」


 最高戦力であるヨミは回復が出来て防御力が高いジュンと組み、雷豪風塵鬼の相手をして他の鬼は他の奴らなら余裕で勝てると判断した。なので、手分けして倒していくことにーーーー








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