第236話 vs冷血の雪女 中盤



 月光魔法の威力が吹雪によって半減される中、ヨミはドルマを握り振るっていく。


「っ、物理防御も本物より少し硬いわね」


「そうみたいだね♪ さっさと片付けないと雪女が何をするかわからないし」


 今は大人しくしているが、時間が経つと何かをしてくる怖さがあるのでさっさと周りの氷モンスターを倒したい所だ。


「よく飛ばしてくる氷の飛礫つぶて、ウザったいけど威力はそれ程でもないわね!」


「モミジュガンしか倒して無くて良かったかもね♪ これだけの数に他のモンスターがいたら更に面倒だったかもよ?」


 カロナの言う通りに他のモンスターがいたら様々な攻撃で面倒になっていたかもしれない。しかし、今はモミジュガンだけならなんとか対応は出来る。


「ドルマ! 好きに動いて噛み砕け!!」


「ギ、ギャハハハハハ!!」


 剣の形から外れ、伸び縮みをしてモンスターを斬り裂き、噛み砕いていく。

 ドルマのお陰で数を減らしていくが、しばらくすると雪女が動き出した。


「なっ!?」


「あちゃ、そんな能力持ちかぁ♪」


 雪女がしたことは声が小さくて何を言ったかわからないが、呪文を唱えたのか追加の氷モンスターが召喚されたのだ。その数は10体。


「召喚されるまでの時間内で全て倒さないと駄目な奴だわ」


「本当に面倒な敵よね! ドルマだけじゃ時間内に倒すのは無理よね……」


(ピクトとアルバドムも戦いに加わって貰う? ……アルバドム? あ、アレでやれるか?)


 ずっと使ってない武器を思い出し、2体を出さずに全てのモンスターを倒す方法を思い付いた。




「カロナ! 敵から離れて!!」


「何かあるんだね? 了解♪」


 ヨミはアイテムボックスから一本の剣を取り出す。




「『星魔剣カリバーン』!! 星降る世界となりなさい!!」




 『星魔剣カリバーン』は1つの世界を作り出す。際限もなく隕石を振り続ける世界で敵を破壊し尽くす。

 パーティ仲間であるカロナに隕石は当たらないが敵の残骸に巻き込まれないように下がらせて、敵だけを蹂躙しつくす。







「これで倒せた筈よ!」


「あ、体力バーの鎖が消えた♪ ここからが本番ね」


 クエストはクリア出来たので、モンスターは全滅出来たことになる。

 雪女はモンスターがやられたので、自分で殲滅する為に動き出すのだったーーーー






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